「世界の終わり」は人気の話題?
戦争や大災害で地球が終わる!!という考え方は、人類の歴史と同じくらい古くからありますが、特に人気の話題として取り上げられるようになったのは第二次大戦後以後です。「世界の終わり」に共感する人が多くいるということは、それだけ多くの不確かさや不安が人生にあるということでしょうね。そして、テレビやラジオなど放送網が発達し、やがてインターネットが世界中をつなぐようになると、予言はが伝わる範囲もぐっと広がりました。
アメリカでは、なぜ人々が終末論に惹きつけられるのかについて、多くの研究がなされています。熱心なキリスト教徒の中には、聖書に書かれた「最後の審判」を信じる人がいるため、終末論とアメリカは切っても切れない縁なのです。とは言え、そこまで宗教的ではない私たち日本人の中でさえも、世界の終わりにぼんやりと不安を感じる人もいると思います。
その共通の背景として考えられる理由の一つとしては、現状、世界の抱える問題が様々なレベルで深刻化するにつれ、より大きな力の介在をどこかで求めていることだと思います。宇宙にはある種の正義が働き、悪が裁かれる時が来るという感覚もあるでしょうし、それにより生き残った人たちが明るい未来に進むことを願う気持ちがあるでしょう。歴史を振り返ると、大きな社会不安がある度に、どこからともなく終末予言が現れて話題になり、外れれば人々の記憶から忘れ去られます。
しかし、終末を信じる人たちにとっては、預言は神聖で決して間違わないことが大前提です。実現しなかった場合、間違っていたのは預言ではなく自分たちの解釈だと考え、若干修正を加えた上で、新しい解釈を作り出します。そして結果的に、世界には常に新しい日付と内容の終末預言(予言)が出されている状態になるわけです。
世界が全然終わらない? 過去になされた終末予言の数々
戦後から現代に至るまで、有名・無名を含めれば、ほぼ毎年レベルで世界の終わりが預言されています。いくつか有名なものをご紹介しましょう。自分の産まれた年に、実は世界が終わる予定だったなんてことも大いにあると思います。(なお、以下の各項目の冒頭にある日付は、世界が終わる予定になっていた年月日です。なお、年、または月までしか指定されていないものもあります)
1.1954年12月21日: この日、世界はひどい洪水によって破壊されることになっていたと、「7つの光線の兄弟」と呼ばれるUFOグループのリーダーは主張しました。彼らの予言と、それが実現しなかった時のグループの行動や心理については『予言が失敗した時 When Prophecy Fails』という本に収録され、終末論研究の古典となっています。
2.1962年2月4日: アメリカのサイキック、ジーン・ディクソンは、この日の空に現れる特定の惑星の整列が世界に破壊をもたらすと予測し、インドの占星術師たちと一緒に大規模な祈祷会を開きました。
3.1967年8月20日: 宇宙人アシュタールをチャネリングするUFO研究家のジョージ・ヴァン・タッセルは、この日は、黙示録にある第三の禍が始まり、アメリカ南東部がソ連の核攻撃によって破壊されることを予言しました。
4.1974年1月: カリフォルニアのヒッピーカルト、ファミリー・インターナショナルのリーダーであるデビッド・バーグは、コホーテク彗星が接近したこの年、世界の終末につながる大きな出来事があるだろうと予測しました。
5.1977年: キリスト教福音主義ウィリアム・ブランハム牧師は、第二次大戦後のキリスト教ブームの中、1977年までに携挙(けいきょ)が起こるだろうと予測しました。ちなみにキリスト教にもいろいろな会派がありますが、神からの予言を授かるのは主に、この福音主義(エヴァンジェリスト)と呼ばれるグループの人たちです。
6.1980年: バハーイー教の宗派を率いるリーランド・ジェンセンは、この年に原発事故が発生し、その後20年間の紛争を経て、地球上に神の王国が設立されると予測しました。70年代から80年代という冷戦の最中は、原発事故や核爆弾による終末がひとつの典型的なパターンでした。
7. 1982年: スコットランドの芸術家にして神秘家のベンジャミン・クレームは、1982年4月24日と25日に、多くの全国紙にキリストの再臨を伝えるメッセージを掲載。キリストは「次の2ヶ月以内に」自分自身を明らかにする予定でしたが、今のところ、まだ到着はないようです。ベンジャミン・クレーム率いるシェアインターナショナルは、あとでもう一度登場します。
8.1982年3月10日: 英天文物理学者のジョン・グリビン、スティーブン・プラージュマンが書いた1974年の著書『ジュピター効果』の中で、水星・金星・木星・土星など、主要な惑星が一列に整列することで、重力のバランスが崩れ、アメリカ西海岸サンアンドレアス断層での地震を含む多くの自然災害が発生すると予測しました。
9.1982年6月21日: 同年4月にキリストの再臨を新聞で告知したベンジャミン・クレームは、この日、マイトレーヤ(弥勒菩薩)が現れると述べました。マイトレーヤは、ブッダの入滅後、56億7千万年後の未来に現れて、多くの人々を救済すると言われる救世主です。マイトレーヤによってもたらされる時代を「弥勒の世」と言います。アセンデッドマスターとしても知られていますね。
10.1982年: アメリカのキリスト教テレビ番組司会者パット・ロバートソンは、今年、世界の終わりが来ることを予測しました。アメリカではこのような番組で予言が行われることが多く、彼は2007年にも終末予言を行いましたが、最近ではトランプ氏の再選に続く、暗殺未遂、内乱、世界戦争、そして世界の終わりを予言しています。こうなると、ミスター世界の終わり的な存在です。
11.1986年4月29日: バハーイ教の宗派のひとつを率いるリーランド・ジェンセンは、ハレー彗星が1986年4月29日に地球の軌道に引き込まれ、広範囲にわたる破壊を引き起こすと予測しました。
12.1987年8月17日: マヤ歴研究家のホセ・アグエイレスは、この日、世界中のパワースポットに144,000人が集まらない限り、ハルマゲドンが行われると主張しました。
13.1990年4月23日: 普遍勝利教会のリーダー、エリザベス・クレア・プロフェットは、核戦争がこの日に始まるため、信者が避難所に物資と武器を備蓄するようになると預言し、700人以上を収容する各シェルターを作らせました。
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14.1991年: アメリカのイスラム運動であるネーション・オブ・イスラムの指導者ファラカン師は、アメリカとイラクの間で行われた湾岸戦争が「最終戦争ハルマゲドン」になると宣言しました。
15.1994年9月6日: アメリカのクリスチャンラジオで伝道師を務めましたハロルド・キャンピングは、終末予想を連発したことで知られています。1994年から2011年までの間に、複数回の預言をし、その度に予定が「延期された」ことになっています。
16.1996年12月17日: 光の銀河連邦をチャネルするカリフォルニアの超能力者シェルドン・ナイドルは、この日、1600万隻の宇宙船と多数の天使が到着し、世界が終わると予測しました。
17.1997年3月26日: カリフォルニアのUFOカルト・ヘヴンズゲートのリーダーであるアップルホワイトは、この年、地球に接近していたヘールボップ彗星が過ぎ去ると、天国の門が閉じると考え、メンバーと集団自殺を図りました。なお、ヘヴンズゲート事件は怖いので、知らない人はうっかり調べないこと。ダチョウ倶楽部効果を避けるために、調べるなよとは言いませんが、特に画像は絶対調べるなよ!
18.1999年7月: この年には、ご存知ノストラダムスの預言による世界の終わりが伝えられていました。「恐怖の王」が空から来る予定になっていました。
19.1999年9月11日: ニューヨークにあるカバラーセンターインターナショナルの学部長フィリップ・バーグは、この日に「火の玉が降り、ほとんどすべての人類、すべての植生、すべての形態の生命を破壊する」と述べました。ゾロ目の日付に宇宙の秘密を見るのは、カバラっぽいですね。
20.1999年: 有名な語学学校を設立したチャールズ・ベルリッツは、なんと、オカルト研究家でもありました。彼によれば、この年、核爆弾による荒廃、小惑星の衝突、ポールシフトまたは他の地球の変化などが起き、世界が終わる予定になっていました。
21.2000年1月1日: 元日に日付が変わる時、世界中のコンピュータが誤動作を引き起こし、大災害に発展するという2000年問題(Y2K)が話題になりました。恐怖の大王が降って来るよりは実現する可能性が高そうでしたが、当日は特に混乱もなく終わりました。
22.2000年: アメリカのジャーナリストだったルース・モンゴメリーは、後にサイキックとしてエイリアンや死後の世界、アカシックリーディングなどについて何冊も著書を出版し、スピリチュアル/ニューエイジ界に大きな影響を与えた人物です。この年、彼女はポールシフトが起こり、反キリストが現れると予言しました。反キリストとは、キリストのふりをして信者を騙す悪い人のことで、キリスト教徒にとっては非常に恐ろしいイメージを持つ言葉だそうです。
23.2000年: フルトランス状態で多くの預言やリーディングを残した「眠れる預言者」エドガー・ケイシーは、この年にキリストの再臨が起こるだろうと予測しました。2000年という年は、終末論コミュニティにとって、非常にビッグな年だったんですね。
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24.2000年5月5日: アメリカ東海岸に本拠地を持つヌワビアンネーションは、古代エジプト宗教meetsUFOといった趣の新興宗教団体ですが、この年、惑星の配列が「星のホロコースト」を引き起こし、地球が太陽に引っ張られると予言しました。
25.2003年5月27日: 幼い頃にゼータ・レクチル星人と出会い、チップを埋め込まれた経験を持つサイキックのナンシー・リードは、彼らとの交信により、未確認の小惑星ニビルが地球に衝突するという知らせを聞きました。それによって地球の自転が約6日間も停止し、ポールシフトが起きると言われました。
26.2010年: 17世紀ヨーロッパに実在した秘密結社、薔薇十字団の流れを汲む黄金の夜明け団は、この年に世界が終わると予測していました。ちなみに黄金の夜明け団自体は、1903年に解散しています。謎が多いですね。
27.2011年: エレーニン彗星が地球と太陽の間を横切ることで、地球の地殻が乱れ、大地震や津波が発生するという懸念が一般の人々の間でありました。エレーニン彗星って、私は全然聞いたこともないのですが、この年、日本は別件がありましたから、彗星どころではなかったかも知れません。
28.2012年12月21日: この年、マヤ歴が終わり、世界が終わる/新しい時代が訪れる/地球が二つに分かれるなどの様々な予測があり、世界的にも話題になりました。マヤ研究者は、伝統的なマヤ歴は差し迫った破滅を予測しておらず、2012年に終了するという考えはマヤの歴史と文化を誤って伝えていると述べました。NASAの科学者は、専門の考古学者とともに、これらのイベントはいずれも不可能であると述べました。スピリチュアルコミュニティ的には、マヤは世界の終わりを予言したのではなく、時代の終わり、つまり大きな変革とリニューアルの時が来ることを伝えたと捉えています。
29.2013年8月23日: 19世紀にロシア帝国崩壊の一員を作ったと言われるロシアの神秘家・怪僧ラスプーチンは、この日に嵐が起こり、火事で陸地のほとんどの生命が破壊され、イエス・キリストが再臨し、地上で苦しみ人々を慰めると予言しました。
30.2017年9月23日: アメリカの作家にして陰謀論者のデビッド・ミードは、この日から約一カ月間は、ニビルが地球の空に見えるようになり、それによって『ヨハネの黙示録』に予言されていた惑星の配列が実現、アルマゲドンが起こると予測しました。
31.2020年: なんと、今年も既にアルマゲドンが予測されています。これは「外れた預言の方が断然多いのに、少しでも当たった預言があると、信ぴょう性があると感じる」心理効果でおなじみのジーン・ディクソンの予言であり、1973年に出版した著書『栄光への呼び声 The Call to Glory』の中に書かれています。彼女によれば、2020年には「偽預言者、サタン、反キリストが立ち上がり、人々と戦いを繰り広げる」のだそうです。そして、人々を助けるために、2020年から2037年の間にイエス・キリストが再臨する予定になっています。ジーン・ディクソンは1997年に亡くなる前の最後の言葉が「こうなるって知ってた」だそうですから、どうなるのかな。
32.2021年: さらに来年もアルマゲドンが予定されています。カリフォルニアの小教会で牧師を務めるケントン・ビショアは、2018年から2028年の間にイエスが再臨し、遅くとも2021年までに携挙が行われると予言しているそうです。今年はあと数カ月しかありませんから、スケジュール目白押しですね。
世界の終わりを信じる?
個人的には、人は何を信じようと、それによってジャッジされるべきではないと思います。他人がどう考えようと、自分にとって大切な真実や価値があるという点では、誰も同じだからです。その人にとっての真実が何であれ、それを信じない人がとやかく言うべきではないと思っています。もっと言えば、人の数だけ真実を許されるほど、この宇宙は自由なのです。究極的には、信じる・信じないで対立することほど不毛なことはないと思います。
けれども、信じることで自分が不安になってしまうなら不利益ですし、関係ない他人を巻き込んでしまうのはよろしくありません。終末論には、その危うさがありますよね。
私が最近思うのは、世の中にはどちらか一方、何か一つだけが悪いということはなく、あらゆる側の利益が少しずつオーバーラップしながら、まるで有機体のように世界が出来上がっているということです。世界の終わりの対極に、地上の天国があるとして、実際の世界はその中間のどこかにある気がします。白黒はっきり分かれることは、どこかで人間のバイアスがかかっているのではないかと思うのです。
つまり、世界は終わらないから、毎日、少しでも前向きに、納得できる人生を過ごそうということです。世界の終末は来なくても、人生の助けは不思議とやって来るものだからです。そして宇宙は、人間の予想をはるかに超えて、ダイナミックに進化していくのではないかと思います。
参考: 終末予言のリスト List of dates predicted for apocalyptic events – Wikipedia
なお、上記のページには、こんなにあるのかいと言うほど、盛りだくさんの終末預言が集められています。私たちは自分で気付かないうちに、多くの「世界の終わり」を生き延びていたようです。今年も来年も、また生き延びてしまいそうな気がしますね。
小学生の時にノストラダムスの予言が怖かった話をCCにしたら、「僕は論理的であることが重要だから、終末論なんてものは信じなかった」と言うので、ケンカになりました。あなた、人生の指針はタロットに聞くくせに、何言ってるのよ。
私も「終末論」と言えばノストラダムスでしたね~!
小学生の頃友達と「30歳まで生きられないし、やりたいことやっとこ!」
とか言って、お気楽極楽な日々を送っておりました。
どっこい、ちゃっかり生き延びてる! もっと真面目に生きときゃよかった(笑)
私たちの体も、日々細胞は死んで・生まれているとの事ですが
もしかしたら「終末」はみんなそれぞれのタイミングで来ていて、
そこからまた「再生」をそれぞれ繰り返しているんじゃないか?と、今日の記事で思いました✨
私にとって「終わり」は「リセット」と捉えるとワクワクするものでもあります。
もしかしたら「終末論」も「新しい物事の始まり」とセットでワクワク感があるのかも?なんて
相変わらずお気楽極楽に考えている私です(^.^)
強欲者にとっては、この世は終わるんでないかい?
善人にとっては、明るい未来となるんでないかい?
予言料は、要らないんでないかい?
予言とか好きだったけど
最近はお腹いっぱいって感じです。
宗教的な予言は全然ピンとこないし
予言が回避された場合だってあるかも。
回避して回避して今にいるとも言えるし
他のタイムラインは分からないです。
予言が本当かどうかはどうでも良くて
予言を聞いてどう思うかで
どのタイムラインに乗るか決まる。
今まで選んで来たから
いまここにいるってことですよね。
仕事終わりに、nujabes聞きながら部屋暗くして弱い酒飲みながら読ませていただいてました笑
色々あって笑っちゃいますけど、この情報量集めてくるメタさんのヲタ感たまらなく好きっす笑
こっちは南国なんで今が夏の終わりって感じで夜風が少し気持ちいい季節です。いつも色々考えてるのですが、こんな時期だからこそメタ通に出会えて良かったって思います。
スピリチュアルに出会って6年経ちますが、毎日仕事に追われ魂に従って生きれてないなって、ふと毎日のように思っててそんな時でもたまーにメタさんの記事読んで
あ!自分意外といけてるじゃん!って思わせてくれます笑 資本主義は嫌いだけど文明が発達したからこそ遠く離れててもメタさんの記事が読めるし、とても感慨深い気持ちになります笑
毎度のこと楽しみにしてます!
楽しい時間をいつもありがとうございます