ティール・スワン オンラインワークショップ「関係性における信頼と自己信頼」の感想

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Photo by Chewy on Unsplash

 

信頼こそが、人間関係の基盤です by ティール・スワン

今回は、ティール・スワン日本初オンラインワークショップ3回シリーズの最後になります。タイトルは「関係性における信頼と自己信頼」です。信頼とは、何を対象とするかによってかなり広がりのある概念だと思いますが、ティールは信頼を次のように定義していました。

 

多くの人が信頼こそが人間関係の基盤であると言います。信頼があることで、人間関係に安心感が抱けます。信頼の科学的な定義をお伝えすると、自分の利益を最大限にするために他人に頼れるということです。それが可能になるためには、相手があなたのことを自分の一部として見ている必要があります。ですから、信頼とは愛がそこに介在しない限り、存在し得なません。

もし、人間関係で信頼を増やしたかったら、何か行動を起こす前に、次の三つの質問を自分に問いかけて見てください。一つ目は、「私は、相手のことを愛ある視点から見ているだろうか」。愛とは、相手を自分の一部として捉えることですから、愛ある視点から見るということは、相手を自分の一部として捉えるということです。だとしたら、あなたはその部分をどのように感じるでしょうか。

二つ目の質問は、「私は、愛の立場からコミュニケーションしているだろうか」。相手が自分の一部であり、愛あるコミュニケーションをするなら、どのようになるだろうかと考えてください。

三つめの質問は、「私は、相手に対して愛から行動しているだろうか」。もしあなたが相手を愛していて、相手を自分の一部と捉えるなら、相手を傷つけることは、自分を傷つけることです。言い換えれば、相手の最大の利益が自分の最大の利益とイコールになるのです。私が勝って、あなたが負けるという関係においては、信頼は生まれません。

 

 

クラゲにハグを期待するなかれ

信頼とは、相手を信頼するということは、自分を信頼することなのですが、そこが一番難しいわけなんですよね。ただし、ここで注意しておかなければいけないのは、信頼と愛を結び付けて考えると、話がややこしくなるということです。

 

安全な関係を築くには、信頼が大切だと言うお話をしました。そして信頼とは、相手の利益に対して配慮することだと伝えました。安全な人間関係を作る要素の一つとして、アチューンメント(自分と相手の調子を合わせる)があります。アチューンメントとは、たとえば、カーラジオのチャンネルを合わせて、周波数が合うと放送が入って来るという感じです。相手に対して自分をアチューンメントすると、相手のことを知覚できるようになります。相手を知覚するということは、相手を理解できるようになることです。相手にとって一番よい利益とは何かを理解するために、相手のことを知覚する必要があります。

では、クラゲにアチューンメントしたらどうでしょうか。私がクラゲにチューニングし、クラゲを理解したとします。 そうすると、クラゲにとって一番いい利益と言うのは、クラゲを水の中に入れておくことだと分かります。水の中から取り出して、ハグをしたら、彼は傷つきます。では、5歳の子供がクラゲにアチューンメントしたとしましょう。5歳の子供は、そもそもクラゲが水の外では生きていかれないということを、決して理解することができないでしょう。そのかわりに、自分のニーズをクラゲに投影して、自分がハグをしてもらいたいから、クラゲも自分と同じようにハグされたいと思ってしまうかも知れません。

信頼というものが、毎日の生活の中でいかに歪曲されてしまうか、お判りだと思います。あなたの周りのほとんどの人(両親も含めて)が、5歳の子供と同じことを、あなたにしているからです。彼らはあなたに調子を合わせることが出来ず、あなたにとって何が一番いいかを理解できません。あなたの利益を最大にするということもできません。ですから、あなたも彼らを心の底からは信頼できなかったのですが、代わりに、「私は信頼しなければいけない」と自分に言い聞かせていたことでしょう。

この点については、私たち自身も、相手のことを心の底から信頼できていない可能性を考慮しておく必要があります。

 

人間関係における信頼とは、最初にティールが言ったように、愛がない限り存在しえないものですが、クラゲのたとえにもあるように、信頼に関する悩みの多くは、間違った予測から来ています。そして期待したものが得られない恐れやジレンマに苦しみます。ここでティールは「アチューンメント」と言う言葉を使っていましたが、信頼のベースとなる正しい予測を立てる、もしくは相手にとって最大限の利益を考えるということは、相手に何が出来て、何が出来ないか、そして自分は何が欲しいかを理解するということでもあります。私たちの多くは、ハグできなかったことでクラゲを責めたり、自分を否定したりしますが、「期待に応えてくれない=信頼できない=愛がない(自分が駄目、相手が駄目etc…」というねじれた方程式は、しばしば余計な感情のドラマを作り出します。クラゲだって、5歳の子が好きだったかもしれませんからね。余計な混乱を作り出さないためにも、ティール式に言えば、正しくアチューンメントする必要があるのです。

それから、信頼のもう一つの側面として、安心感や快適さを感じることがあります。この意味での信頼は、相手が自分に危害を加えないだろうという前提から生まれます。相手に対してオープンになれない、人を頼れない、自分の弱みを見せられないなどと感じる人の多くは、そうすることで、相手から危害を加えられる、つまり傷つけられるのではないかという恐れを抱えています。その原因は、多くの場合、過去の経験に由来するので、このブロックの解消を考えている場合は、その感情を持つに至った背景を探ってみる必要があります。その原因が子どもの頃に遡るほど、ブロックのあるレイヤーが深くなるため、癒すのに時間がかかります。

そういうと大変そうですが、このようなブロックは、多かれ少なかれ誰もが持っていて、自分で向き合っていくことで必ず状況は改善します。しかし、気付かないまま、同じ苦労ばかりを重ねる人もいますから、むしろ気付けたことはラッキーですし、宇宙からのギフトと考えてください。癒しのプロセスでは、みんな風呂桶三杯分くらい泣きますけどね。

 

 

信頼とは、何が手に出来る関係かを評価すること

信頼とは、私たちが一番無力で、誰かの力を頼るしかなかった頃、赤ちゃん時代の経験によって形作られるものです。その時点における信頼とは、相手が自分のニーズに応えてくれる、つまり自分と相手がイコールになった場合に成立する、非常に主観的・絶対的なものでした。

一人でいる時や、自然の中にいる時には自分らしくなれるし、どっしりと落ち着いて心を開くことができるのは、そこには主観しかないからです。しかし、大人になるにつれ、自分が世界の中心なのではなく、世界の一員として見ることを要求されます。主観的な信頼だけを求めると、非常に苦しくなるのです。

信頼という概念は非常にトリッキーで、相手に求めるほど自分が苦しくなります。子どもの頃と同様、100%の同化を求めても、それは叶わないからです。同じように、相手の要求を100%受け入れる必要もありません。自分が犠牲になっていると感じるなら、それは互いの利益を最大限にする関係とは言えません。相手を信頼し過ぎて境界線がうまく取れない人は、そこを見直す必要があります。

アチューンメントとは、自分と相手を重ね合わせることではなく、相手の視点から相手のニーズや恐れ、もしくは最大の利益を感じることです。その結果、互いに関わらないことが最大の利益になることもあると思います。

究極的には、相手を信頼するとは、お互いが別々の人間であり、時に利害は一致しないけど、それでも自分(たち)は大丈夫だと言えることまでを含むのではないかと思います。赤ちゃんの時の完全な同化があったように思えたのも、実際はまだ発達しきっていない領域があって、文字通り100%の同化をしていたのではありませんでした。でも、私たちは数々のレイヤーからできていて、互いに少しずつオーバーラップし、共有しています。言ってみれば、みんながちょっとずつお互いをハグしているようなものなんですよ。

 

 

ティールからのメッセージ

最後にティールは、このようなメッセージを伝えてくれました。

みなさん、本当にありがとうございました。こうしてワークショップができて、とても嬉しいです。世界の状況が変わったら、日本に来て、みなさんにお会いできることを楽しみにしています。

みなさんには、今、世界で起きている状況を利用して、自分が本当に欲しているものを見つけて欲しいと思っています。現在は人類全体が一時停止したような状態にいますが、だからこそ、自分の人生を振り返ることに時間を使うことが出来ます。そして、本当に自分が望んでいるものは何かを考えてください。本当に、です。たとえば人生がビデオゲームだとしたら、プログラムで要素を入れこまないかぎり、イベントは起こりません。あなたの人生に、どのようなイベントを起こしたいか、それを考えてください。

私たちの誰もが、生きてこの人生を終了することはできません。年齢は様々ですが、最期には誰もが死ぬのです。ですから、人生をただ安全に生きたいと願うのは、安全に死ぬことを願うのと同じです。人生を再評価する時に、自分を死んだもの考えて見てください。そして、死んだ自分が今回の人生を振り返った時に、「ああ、最高だった!」と思えるには、そこに何があればいいか考えて下さい。そして、そのための行動を今日から始めてください。

 

ワークショップでは、個別の質問を受けて感情のヒーリングのレクチャーをしていったのですが、直接ティールとやり取りする機会があった人、なかった人の両方にとって、今回のワークショップでは沢山の宿題の山が手渡されたように思いました。自分を振り返って、変容のために考えるべきトピックがいくつも浮かんで来たと思います。そして、それこそがカタリスト(触媒)としての、彼女の本分なのではないかと思います。

また最後には、人生のフロウに乗る誘導瞑想をしてくれたのですが、すごくよかったです。スピリチュアル歴も長くなると、ヒーリングの瞑想とか、正直、誰がやっても似たり寄ったりになると気づく(だからこそ自分でもできる)のですが、今回のティールの瞑想は新鮮でした。「この世界を流れる一番早いフロウの先頭にあなたがいるところをイメージしてください」と言うものだったんですけどね。

さて、最高の人生を送るために、どんなイベントがあったらいいでしょうか。考えるとワクワクしますよね。このワクワクも、彼女が手渡してくれた宿題であり、大きなギフトなのだと思います。

 

完了プロセスー失われていた自分の一部を取り戻す実践法, ティール・スワン (著), 奥野節子 (翻訳) – Amazon.co.jp

ティール・スワン オンラインワークショップ「なぜ孤独を感じてしまうのか?」「Authenticity―嘘のない真実の自分になる」「関係性における信頼と自己信頼」は2020年10月26日まで録画にて提供中だそうです。詳細はVOICE/シンクロニシティジャパンさんのホームページをご覧ください。

 


ワークショップが終わってから、CC(夫)に信頼とは何かについて聞いたところ、「信頼の最高の状態とは、ほとんど無意識に行動が起こせるということ。たとえば椅子に座る時に、僕らは椅子が裏切るだろうかなんて気にしない。信頼とは、事前の知識・経験・観察力による正しい理解の上に築かれる公平なやり取りだ。でも愛とは、たとえば椅子がガタガタしていても、心地が良くなくても、手放せないってこと」と言ってました。なるほど。みなさんも、きっと自分の答えがあるのではないかと思います。

それにしても、私たちはこの地球と言う学校で、自分に自信を持つとか、みんなと仲良くするとか、小学校低学年の生活目標みたいなことを、延々と学んでいるんですね。「たいへんよくできました」のハンコが、沢山もらえるといいな。

ティール・スワン オンラインワークショップ「関係性における信頼と自己信頼」の感想」への3件のフィードバック

  • 2020年10月13日 @ 12:45 PM
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    小学校の先生が目に涙をためて、力いっぱいに手をふりながら、
    「どんな未来だっていいんだよ。どんな人生を生きても、みんなの命の素晴らしさは変わらないよ」
    「だからみんなみーんな、思いっきり、思いっきり、自分の人生を歩いていってね」
    と、大声で叫んで、生徒たちを見送る。

    手のかかった子もおとなしかった子も、みんなみんな愛しくてたまらなくなる。
    先生は心のかぎりの大声を出して生徒たちに言葉を伝えたけれど、
    でも、生徒たちが先生の言葉の本当の意味に気づくには、それぞれが生きて、自分で気づくしかない。

    「先生、ありがとう、さようなら、いってきまーす!」
    と、何が起きるか分からない未来に歩み出す生徒たちは、
    ワクワクと不安を胸いっぱいにして、ぶんぶんぶんぶんと手をふる。
    なにが待ってるか分からない道へと、小さな足で大きな一歩を踏み出す。

    どんな生き方、どんな道を歩んでいても、
    「感無量」「生まれてきてよかった」という瞬間がありますね。

    「完全に大丈夫」と心底信頼してたイスに座ったら、実は壊れる寸前だったようで、
    ドッシーン!とイスが大破して、もろともにすってんと派手に転げたとしたら……。

    それを見ていた家族は、びっくりして、目に涙を溜めながらヒーヒー笑い転げたりしてね。
    そして、ずっと家族に伝わる笑い話になり、メモリアルな思い出になる。

    それは、椅子を完全に信頼してたから起きた、宇宙からのビックリユーモアのギフトだとも言えるし、
    信頼を裏切られたことによって、人生に加わった味わい深さだとも言えるし。

    いずれにせよ、生きていると何度でも何度でもビックリできて、愛情も感じられるし、
    生きてると、何度も何度も、力いっぱいに手をふって、
    誰かを見送ったり、見送られたりするのだと思いました。

    そして、「サンキュー、グッバイ」と言って地球を去る日もまた、
    すべてに向かって力いっぱいに手をふり、
    すべてから力いっぱいに、手をふられるんですね。
     

  • 2020年10月13日 @ 6:19 PM
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    最近のテーマ、そしてまさにドンピシャなことが昨日も起きていたので、この記事は本当に私への大切なメッセージだと思い言葉を胸に刻んでいます。メタさんシェアを心からありがとうございます!
    私は本当にこのクラゲhugをやっちゃうんですよね…
    自分がいつも悩みに対しての解決法が知りたいので、悩んでいる人がいると聞かれてもいないのに、解決法を提示しちゃうんです…でも相手はそんなこと求めていなくて、ただ話を聞いて欲しいだけのことが大半なのです(汗)
    自分基準を外して、先ずは相手の話をただ黙って聞けるようになりたいです。
    みんながちょっとずつお互いをハグしているって、いいですね☆
    そして信頼と愛についてCCさんの言葉ほんとになるほど!!って思いました!
    ここ数日は本当に今までの人生の振り返りをするような機会が増えています。
    どんなイベントが起きたら楽しいか♪考える前からワクワクしています☆

  • 2020年10月14日 @ 2:50 PM
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    ティールスワンさんのワークショップの
    記事をありがとうございます。
    興味深く拝見しました。
    恐らくその場にいた方が
    よりスワンさんの手法が良く分かるし
    全てを言葉に置き換えるのが難しい
    タイプの人なのかなと思いました。

    信頼っていうのは
    寄せるものだと思うんです。
    自分が見て聞いて感じて
    形成されていくものだと思う。

    相手からも同じものが返ってくれば
    エネルギーが循環して
    すごく楽しいと思うけど
    返ってこない場合も
    あまり変わらないかと思います。

    愛とか信頼って
    受け取ることが目的じゃなくて
    愛することができる
    信頼することができる喜びだと思う。

    最近は愛せなくても信頼出来なくても
    愛しあえたり信頼しあえることと
    同じ価値があるのではと考えています。

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