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ロックダウン中のカリフォルニアでやっていいこと・だめなこと

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カリフォルニアの被害がニューヨークの10分の1だった理由と日本との比較

カリフォルニア州で新型コロナウイルスの被害が少なかった要因として考えらるのは、自宅待機令実施の早さだったと言われています。感染者がどこよりも早く見つかったこともあり、自宅待機令も3月17日には実施されました。一方、ニューヨーク州での実施は3月29日ですから、12日も遅かったことになります。たった12日かと思いますけど、されど12日なのでしょうね。

もう一つよく言われる要因は、人口密度です。州全体で比較すると実はカリフォルニアの方が人口密度が高いのですが、都市で比べると、サンフランシスコ市は、ニューヨーク市の6割程度の人口密度しかありません。その上、ベイエリアにはGoogleやアップルなどの巨大企業が、速やかにテレワークを導入したので、通勤の混雑による感染の広がりも防ぐことが出来たと言われています。

この状況を、日本と比べて考えてみましょう。なにしろカリフォルニア州の面積は、日本の本州とほぼ大きさが同じです。

ただし、面積は同じようなものでも、人口密度で比べると、カリフォルニアは日本の3割程度しかありません。これはカリフォルニアの人口が少ないと言うより、日本が多いんでしょうね。

人口密度の低さがパンデミック抑制の要因なら、カリフォルニアの方が感染者数も志望者数も少なくなるはずなのですが、数字を見ると、なぜか日本の4倍もあります。カリフォルニアは、これだけ自粛を頑張ってるにも関わらずですからね。

日本で被害の少ないことの背景には、靴を脱ぐ習慣があったとか、衛生観念が行き届いていたとか、BCGとか、いろいろ言われていますよね。けれども今のところ、これと言って有力な結論はありません。やっぱり納豆かな。

実際、新型コロナウイルスの蔓延には不確定な要因も多く、カリフォルニアも単純に運がよかったのではないかと言われてたりします。

Coronavirus Is Spreading More Slowly In California Than New York. Here’s Why by Rachel Sandler – Forbes

 

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反自粛デモの背景

さて、私のいるサンフランシスコベイエリアは、5月末まで自粛が決定しています。制限付きでも早く経済が再開すればいいのですが、封鎖の程度を軽くした州では一時的に感染者が急増したという事例もあり、州の中でも意見が分かれています。

先日、南カリフォルニアのビーチでも、自粛反対デモが行われたことがニュースになりました。このデモが起きたオレンジ郡は、民主党一強のカリフォルニアの中で共和党が強い地域であり、背後には保守とリベラルの対立があります。言い換えれば、共和党VS民主党、トランプ派VS反トランプ派の対立です。よく見ると、デモの参加者の中には「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」というトランプ大統領の有名なキャッチフレーズが書かれた赤いキャップを被っている人がいるんですよ。

保守派は小さな政府を主張するので、経済や社会福祉は国民の自由選択にすべきと考え、経済再開を急ごうとします。一方、リベラル派は、ユニバーサルインカムや国民皆保険など、より社会主義的なスタンスを取ろうとしますから、保守派は余計なコントロールだと考えます。

A woman runs down Pacific Coast Highway to protest coronavirus (COVID-19) closures in Huntington Beach, CA, on Friday, May 1, 2020. (Photo by Jeff Gritchen, Orange County Register/SCNG)

それだけ聞くと民主党の方がよさそうに聞こえますが、日本で言えば、外国人に参政権や社会保障を拡大するかどうかの問題と似ています。誰もが賛成するとは限りません。

どっちみち選挙権のない私にとっては、どうもこうもない話ですけどね。

CC(夫)曰く、アメリカで銃を持って州議会突入などの行為をしても許されるのは白人で、他の人種がやると全員逮捕になるか撃たれるから、やらないんだそうです。シビアな世界です。

 

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ロックダウン中のカリフォルニアでやっていいこと・だめなこと

先日、カリフォルニア州知事が自宅待機中にやってもよい運動やアクティビティのリストを発表しました。市民は社会的距離のガイドラインに従っている限り、できる限り屋外に出て体を動かすことを奨励しています。

推奨されるアクティビティは、以下の通りです。

  • アスレチック
  •  バドミントン(シングルス)
  • キャッチボール
  • BMX自転車
  • カヌー(シングルス)
  • カニ釣り
  • サイクリング
  • 岩場遊び
  • ガーデニング(単独)
  • ゴルフ(カートを使わないシングルス)
  • ハイキング(十分な距離を保って)
  • 乗馬(シングルス)
  • ジョギング&ランニング
  • 水上スキー
  • 瞑想
  • アウトドア写真
  • ピクニック(家族のみ)
  • クアッドバイク
  • ロッククライミング
  • ローラースケート&ローラーブレード
  • ボート競技(シングルス)
  • キックボード(グループで遊ばない)
  • スケートボード(グループで遊ばない)
  • 太極拳、カンフーなどの軽いマーシャルアーツ(グループで遊ばない)
  • ピンポン(シングルス)
  • フリスビー
  • トレイルラン
  • トランポリン
  • 木登り
  • バレーボール(シングルス)
  • 犬の散歩
  • 洗車
  • 日の出または夕日を眺める
  • ヨガ

California releases detailed list of outdoor activities allowed during shutdown- SFgate

どうして「カニ釣りcrabbing」があって魚釣りがないのか疑問ですが、「日の出または夕日を眺める」っていう項目があるのが、妙にロマンチックですね。

自宅待機令に従わない場合、罰金または逮捕なのですが、逮捕されたニュースは地元ではこのところ見ないです。以前は2メートルの社会的距離を保たなかったために逮捕されたなんて言う例も、ちらほら見ましたけどね。みんな諦めたというか、あるがままにストレスを溜めない方向で進んでいるような気がします。私の住むオークランド市では、自宅待機期間中につき、路線バスがなんと運賃無料になったり、街の一角を封鎖して市民の運動の場を作ったりと、いろいろ工夫しています。

それにしたって、1か月半も自粛は長いです。私もおこもりは得意な方ですけど、レストランや食堂、パン屋、本屋、映画館、古着屋、図書館など、生活の一部だった場所はどこにもやってないとなると、本屋に行きたい欲求が恋しさと切なさと心強さで爆発しそうです。心強くはないか。

日本もゴールデンウイーク期間中は自粛で大変だと思いますが、なるべくガス抜きしつつ、一日も早く通常に戻れるといいですね。

 

 


なお、レディットにコロナウイルス陽性板というのがあって、その名の通り、陽性の人が自分の状況を書き込んだり、質問に答えたりしています。先月初めまでは医療関係者の感染が圧倒的に多かったのですが、現在ではそれも落ち着いたようです。Google翻訳で日本語にできますので、気になる人は読んでみましょう。

 

 

 

「ロックダウン中のカリフォルニアでやっていいこと・だめなこと」への4件のフィードバック

  1. おすすめアクティビティのリストを読んでいて、自分にヒットした
    「カニ釣り」と「日の出または夕日を眺める」にメタさんも反応されていたのがちょっと嬉しい(笑)

    私は販売・接客の仕事で、将棋で例えると「歩」のような・今は結構最前線にいる感があるし、
    年明けには全く想像していなかった状況です(^_^;)

    でも、こんな時に生きているのも貴重な経験と思って、
    みんなそれぞれのポジションで上手いこと乗り切りたいですね(^ー^)

    「カニ釣り」かぁ~ ホントになぜ「魚釣り」ではない(≧∇≦)?

  2. 全然話が違いますが
    ソーシャルデイスタンス2mっていうのが
    オーラが重ならなくて
    氣持ちいい距離だなあと思っています。
    仕事がなくなったり
    行動に制限を設けられるのは困るけど
    エネルギーが近くにないのは楽ちんです。

  3. 実は、私も今の現実的に「距離を置く」スタンスに心底ホッとしてます(^ー^)
    これがスタンダードになったらありがたい(笑)

    「距離感」大事ですね✨!

  4. メタさん、おのろけは良いけど、こっち(日本)はそれどこじゃないんだよね。
    爆発寸前、イライラしてるこっちの身にもなってよ。

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