話題の映画「ソウルフル・ワールド」
『トイ・ストーリー4』『リメンバー・ミー』のディズニー&ピクサー史上“最も深い“感動の物語。
日常の中で<人生のきらめき>を見失っている全ての人へ贈る、”魂”を揺さぶるファンタジー・アドベンチャー! (ディズニープラス 「ソウルフル・ワールド」より)
ピクサー映画最新作「ソウルフル・ワールド」は、もう見ましたか? これがなかったらディズニープラスをサブスクすることは一生なかっただろうディズニー音痴の私も、配信初日に早速見ました。そうしたら、もう誰かに話したくてたまらくなるんですよ。
日本語版の予告編は今はじめて見ましたが、日本人はなにしろ魂を揺さぶられるのが好きですから、感動要素がスーパーチャージされて、感動の泉みたいになっているんですね。
英語版だと、アニメなのに老け声が基本ですから、本作の主な役どころも有名黒人ミュージシャンや俳優(ジェイミー・フォックスやクエストラブ)が演じ、メインキャラクターの“こじらせソウル”22番は「サタデーナイトライブ」にも登場したコメディエンヌが役を務めていて、ちょっとシニカルな味わいもあります。
なお、アメリカ国内では北米版しか見ることができないので、以下の文章中に登場する名詞は日本版とは異なる可能性大ですが、みなさんならサードアイで感じてくれると思います。
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人生最高の瞬間と最悪の瞬間
さて舞台は、秋の気配が美しいニューヨークです。本編が始まってからほんの数分の間に、中学でブラスバンドを教える非常勤講師のジョーの人生に、最高の瞬間と最悪の瞬間が訪れます。専任講師に昇格することが決まり、夢だったジャズバンドのオーディションに合格し、その夜からピアニストとしてステージに上がることになります。しかしどんな運命のいたずらか、はたまた幸運を使い果たしたのか、有頂天で帰宅する途中に工事中のマンホールに転落し、あっと言う間に死んでしまいました。人生は儚いですね。
ところがと言うべきか、もちろんと言うべきか、生命はそこで終わりではありません。
気がつくとジョーはゼリーのように透明な体になって、「グレートビヨンド(大いなる彼方)」と呼ばれる真っ白に輝く光の中に向かって進むエスカレーターに乗っていました。
もうこの光景だけで、懐かしさのあまり、わけも分からず号泣する人が続出すると思います。「早く帰りたーい!」って。うん、もうちょいだから頑張ろう。
余談ですが、「ソウルフル・ワールド」のサントラは元ナイン・インチ・ネイルズの人が作っていて、こんな美しい曲を、病み男子向けのインダストリアルみたいなNINがどうして?と思ったら、彼はうつ病や依存症、希死念慮を経て生まれ変わった経験があるんですね。なるほど、分かる。確かに途中でグレートビヨンド見るよね。
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ピクサーは、魂の世界をどのように描いたか
せっかくジャズミュージシャンになる夢が叶うところだったのに、向こう側には行きたくないジョーは、元の世界に戻ろうと抵抗を続け、「グレートビフォア(大いなる以前)」と呼ばれる場所にたどり着きます。
前世と今世の間の意識を、スピリチュアルの世界では中間世と呼ぶことがありますが、このグレートビフォアは、まさにそこで言われるまんまの世界観なんですよ。
パステルカラーのゼリーで出来ているようなこの場所では、新しい人生に旅立つ前の魂たちが、地球上での自分に備える特技や性格を選んでいます。最適なものを見つけるにあたって「ホール・オブ・エブリシング(すべての殿堂)」で地球の暮らしのシミュレーションを体験したり、「ホール・オブ・ユー(あなたの殿堂)」で過去の人生を振り返ることが出来ます。
この「ユー・セミナー」と呼ばれるプログラムを監督するカウンセラー(全員ジェリーという名前)がいて、既に自分の人生を終えた魂の中には、過去の経験を生かして新しい魂を導くメンターを務めるものもいます。
ジョー: こうやって性格が作られるんですか?
ジェリー: もちろん。ただ自動的にできると思ったの?
ジョーがメンターをすることになったのは、やりたいことや好きなことを見つけられず、人間に生まれるのを拒んで、何百年もグレートビフォアに居残っている22番と呼ばれる魂でした。この子が、いかにも悪そうな顔をしてるんですよ。
しかしこの22番は、スターシードやインディゴ、エンパスなどに共鳴するスピリチュアルピープルにとって、本当に愛おしく、既視感に溢れた存在だと思います。文句ばっかり言ってるんですけど、本当は不器用で自信がなくて、でも本来の純粋さや喜びを隠しきれない魂なのです。誰よりも人間を嫌っていながら、実は誰よりも愛しているのかも知れない。
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アストラルトラベラーとロストソウルたち
グレートビフォアには、アストラルプレーンと呼ばれる場所があります。言わば「向こう側」と「こちら側」の狭間で、地上のヒッピーたちがゲートキーパーを務めています。彼らはそれぞれ世界の別々の場所にいながら、瞑想やシャーマンドラムなどそれぞれの方法でトランスに入っては魂を飛ばし、アストラルプレーンに集まります。
リーダー格のムーンウインドは、普段はニューヨークの街角で絶妙な看板パフォーマンスを繰り広げている長髪のおじさんです。
笑っちゃうのが、アメリカでは都市によって、本当にこういう人がごろっごろいるんですよ。ピクサースタジオは私が住んでいるオークランドにあるのですが、隣街のバークレーがこの手の人のメッカで、英語版のセリフではさりげなく触れています。しかもムーンウインドのテーマ曲がボブ・ディランの「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」って、あるある過ぎるんですよ。
さて、そんなアストラルトラベラーたちがアストラルプレーンで何をしているかと言うと、ときどき迷い込んでくる闇に囚われた魂、ロストソウルを助けています。魂はどうして迷ってしまうのか?その理由も見どころです。
現代社会には多くのロストソウルがいることにも気づきますが、自分自身もその一人だったことを考えさせられます。
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人生の「きらめき」とは
「ソウルフル・ワールド」では、魂が生きたいと願う何かを「スパーク(きらめき)」と表現しています。それが一体何を指すと受け取るのかは、映画を見た人によって異なるかも知れません。
本作の主監督であるピート・ドクター氏は、インタビューでこう話していました。
この映画で私は 「人生とは、結局のところ何だと思う?」と尋ねてみたかったのです。目標を達成し、情熱に従うだけのものではありません。まったく違うとは言いませんが、それがすべてとは思わないのです。(中略)
確かに私たちは人生で、なんとか自分の道を歩み、愛や尊敬に値する人間であることを証明する必要があります。けれども私がこの映画で伝えたかったことのひとつは、生きているだけで全員に価値があるということです。
どこで何をして、どのような考えを持とうと、誰の人生にも愛おしく懐かしい瞬間があります。それは私たちがグレートビフォアから抱えてきた大切な道しるべであり、たとえ失くしたと思っても、実は決して失うことのない永遠の「きらめき」なのです。
迷い、傷つき、それでも人生を愛してやまないスピリチュアルピープルにとって、「ソウルフル・ワールド」は、これから先、何回も見たくなる映画だと思いますよ。
なお、ディズニープラスは、月額料金がたったの700円で、無料トライアル期間もありますから、まだの人はこの機会にぜひ試した方がいいです。「ソウルフル・ワールド」だけでも、圧倒的な価値があります。
ディズニーは「ダンボ」と「バンビ」と「ファンタジア」しか見たことのない、ディズニーの才能がまったく音痴の私ですが、これからはもっと勉強したいと思います。
なんてタイムリー!私も今日これ見てました!初めて食べるピザ♡平凡な日常にマインドフルになる瞬間や、ゾーンに入った時の説明とか本当に面白かったです。目的ばかりにフォーカスすると、そこにたどり着くまでのプロセスが味気ないもの、ただ通り過ぎてしまう、つまらないものになってしまうけど、そのプロセスそのものが目的というか、目の前の、かけがえのない一瞬一瞬を味わって楽しむことが生きるということなんですよね。食べかけのピザやベーグル、キャンディ、縫い糸や木の葉。愛おしい生きている喜びの、キラキラとした欠片のようなものを誰しも持っていますよね。これからも生きて肉体があるからこそ感じられる五感や感情を思う存分味わって楽しみたいって思いました♡猫の飼い主さん?のおばあちゃんがツボでした笑
22番は自分にそっくりすぎてびっくりです。
ディズニーアニメはじめてちゃんと見たけど、いろいろと自分史上5本の指にはいるインパクト大の作品でした。
オススメありがとうございました。
よい年末年始をお過ごしくださいね。
紹介してくださってありがとうございます。
さっそくお正月に見てみました。
刺さるものがありますね。
ソウルフル・ワールド、観ました!!
「グレートビヨンド(大いなる彼方)」の情景が出てきた時、見たことないはずなのに
おおおぉぉぉぉぉ!!!!!!
と、既視感を覚えまくりな自分にびっくりしました。
メタさん、この作品を教えてくれてありがとうございます。ワクワクしながら見ました。丁度ホームプロジェクターに興味があってレンタルした所で、大きい画面で、グレートビヨンドを見た時は、なんてキレイなんだ!美しい、いつかここに帰るのかな、と思いました(笑)
迷える魂を救うグループが個人的にツボで、私が次回迷った時も、太鼓やマラカスを持って救いに来て欲しいなと思いました。笑
私もこちらで知らなければディズニープラスに登録することはないタイプだと思うので、新しい分野を教えてもらいました。ありがとうございました
メタさーん❤️
1月の「2021年アセンション予報」から更新なくて寂しいです。ひょっとして、あのエスカレーター乗っちゃってるのかな…戻ってきて欲しー!