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人間の経験をしているスピリットたちにおすすめ 海外スピリチュアルドキュメンタリー5選

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スピリチュアルドキュメンタリー

そもそも、スピリチュアルなドキュメンタリーと言っても、いろいろな切り取り方があると思います。ある人は、聖地巡礼や神仏に仕える生活を考えるでしょうし、ある人はシャーマンやインディアン、アボリジナルたちの教えを考えるかも知れません。古代文明の歴史と謎や、神話に興味のある人もいるでしょう。前世記憶のある子どもたちの話も面白いですよね。

スピリチュアルと聞いて、どんなことに興味を持ったとしても、私たちみんなに共通するのは、それぞれが自分のスピリチュアルの旅路を生きているということです。

ここでは、そんな人間の経験をしているスピリットたちにおすすめのドキュメンタリーの中から、決定版を5つご紹介します。

 

 

1.『永遠のヨギー ヨガをめぐる奇跡の旅』(2015)

スティーブ・ジョブズが愛読した『あるヨギの自叙伝』の著者、パラマハンサ・ヨガナンダの生涯をつづるドキュメンタリー。世界中で、なんと17か国の言語に翻訳されていますから、ハリウッド映画並みです。原題『Awake』は、日本国内版ではグラフィックデザインもさわやかに『永遠のヨギ―(ヨガの行者)」というタイトルに変わっています。フーテンの寅さん的なコートが旅人ぽいですね。

本作は、1920年代、ヨガと瞑想を教えるためにアメリカに渡ったパラマハンサの足跡をたどっていくのですが、なにしろ、ほぼ100年前の映像や音源が収録されているのがまず見どころです。それを彩るように、ジョージ・ハリスン、ラヴィ・シャンカール、アップルの共同設立者スティーヴ・ウォズニアックなど、そうそうたるメンバーのインタビュー映像も加わり、聖者ヨガナンダの人生とその教えに迫ります。

説得力のある眼差しやたたずまい、信じられないほどのシンクロニシティに導かれている人生は、なるほど、さすがこりゃグルだなって思うんですけど、彼の人間としての側面も描いていて、これは決して一人の偉大な聖者の話ではなく、私たち誰もが自分のバージョンで経験しているストーリーなのではないかと思わせます。邦画版サブタイトルには「ヨガをめぐる奇跡の旅」とありますが、そこまでヨガの話というよりは、スピリチュアルな旅路の話です。開始から3分で、否応なく覚醒してしまうこと、間違いなし。

 

 

 

 

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2.『I AM/アイ・アム  世界を変える力』(2010)

本作は、ハリウッドコメディ映画の名監督、トム・シャドックによる彼の人生とスピリチュアル・アウェイクニングに基づいたドキュメンタリー。彼は「エースベンチュラ」「ナッティ・プロフェッサー」「ライアー・ライアー」「パッチアダムズ」「ブルースオールマイティー」など、誰もが知っている作品を残していますが、キャリアのピークに自転車事故を起こしました。そして、定期的に襲うひどい頭痛や、光・騒音過敏などの後遺症のため、仕事を休止せざるを得なくなりました。

ひどい抑うつや無力感に苦しむ中で、彼はそれまで自分がいた物質主義的な現実に疑問を感じます。そして回復後は、マリブの大邸宅を売り払い、ホームレスシェルターに多額の寄付をし、自らはトレーラーハウスへと引っ越すなど、文字通り、すべてを投げ打って、人生と世界についてより根源的な答えを探す旅に出ます。

つまり、まさしく王道のアウェイクニングストーリーですから、彼のような経験をした人なら、序盤の展開は、あるある気分でいっぱいになるでしょう。彼の過去作と比べれば、映画としての評価はいまひとつですが、監督としての本来の経験やセンスがストーリーテリングから透けて見えるのが、本作の長所でもあり、また切なくもあります。

 

 

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3.『SAMSARA(サンサーラ)』 (2012)

アメリカでスピリチュアルドキュメンタリーと言えば、まず筆頭に上がって来る作品。サンサーラとは、サンスクリット語で「輪廻」を意味します。それは「誕生・死・再生」という、生命と存在のサイクルであり、また、永遠と言うものはない、この世界そのものを指すこともあります。

本作は、制作クルーが足掛け5年間、世界25か国で撮影した映像からなるドキュメンタリーで、セリフは一切出てきません。この中には、世界中のあらゆる聖地や美しくもパワフルな自然の姿だけでなく、人々の姿やその生活も切り取り、まるで万華鏡さながらのめくるめく世界観を繰り広げます。

実際、本当に有名で、評判も高く、見て損がない一本であることは間違いないのですが、実は、私は全部見ていません。もう中年で、忍耐力も年々減ってきているので、なるほど、非常に美しい映像だと思いながらも、開始15分で早くも挫折してしまいました。かつて「2001年宇宙の旅」でも同じ経験をしていますから、つまり本作も名作であることは間違いないと思います。ゆっくりのんびりする時に瞑想モードで見る映画として、おすすめです。

 

なお本作は、無料のドキュメンタリーを集めたサイトで見ることが出来ます。海外サイトですが、ウィルス/アドウェアともにクリーンです。

 

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4.『オーマイゴッド』 (2009)

本作は、「神とは何か」というたったひとつの質問を、世界20か国以上を旅しながら、出会った人たちに聞いて回ったインタビュー映像からなるドキュメンタリーです。ヒュー・ジャックマン、リンゴ・スター、ボブ・ゲルドフなどセレブリティから、キリスト教徒、イスラム教徒、ヒンズー教徒、仏教徒、無神論者など、さまざまな宗教的見解を持つ人たちが登場します。私の神があなたの神と違うことから、人は戦争にまで発展しますからね。神とは、私たち人間にとって、永遠の問いとも言えます。

この中には、いろいろな国の聖地が出て来るので、次に出かける旅行の行先を考えるヒントにもなるのですが、巡り巡って最後の方に、日本のシーンも出てきます。「神とは何か」と言う問いを、神社ではなく、お寺のお坊さんに聞きに行くのは、考えると妙な話なのですが、その答えは、日本人として実に腑に落ちる、もしくは心にしっくり来るんですよ。それまでのシーンで、世界中の人たちが語る「神」に共感したとしても、実は自分にとって概念的なものに過ぎず、皮膚感覚で訴えるものではなかったことに気付きます。翻って、誰にとっても自分の「神」とは、信念と言う言葉では言い表せない何かなのだと感じます。

なお、以下にある予告編のサムネイルがださいですが、本編は大丈夫です。日本語版が出ていないのですが、YouTubeの字幕自動翻訳モードでイケると思います。

 

 

5.KUMARE(2011)

最後は、世間のいわゆるスピリチュアル系に、頭から冷や水をぶっかけるようなドキュメンタリー。

サムネイルにどアップで写っているのは、本作の監督にして主演”男優”。アメリカ人の彼は、自らのスピリチュアルの旅路の一環として、インドから来た架空のグル、シュリ・クマレになりすまし、それっぽい説法をして各地を回ります。すると、彼を本物のヒマラヤ聖者だと思い込んだ真面目な人たちが、まんまと騙されていく展開。さすがに不謹慎過ぎるだろうと、見ているこっちも顔面蒼白になるのですが、驚くべきことに、“信者”たちは、そこで次々にスピリチュアルな目覚めを経験していくんですよ。

本作が単なるスピリチュアル物質主義に対する批判に収まらないのは、クマレを演じた監督の誠実なスピリチュアルさと、そのメッセージ性にあると思います。実際、彼は自分をグルだなんて一言も言ってないんですよ。けれども、人々との出会いを通じて、彼らの中の神聖さを照らし出し、本当のグルは自分だという本質的な答えにたどり着かせます。

しかし、もちろん怒る人もいて、そりゃ当然だと思うんですけどね。自分だったら、どうしたかなと想像します。

本作は、奇しくも、ヨガナンダドキュメンタリーの完全なるパロディになっているにも関わらず、伝えるメッセージは同じなんじゃないかと思わせるのがすごいです。それは結局、スピリチュアルの旅路の本質が、誰にとっても同じ意味を持つからかも知れません。

本当に面白いんですけど、今のところ日本語版が出てないのが残念です。YouTubeの字幕自動翻訳は、いまいち。でも興味があったら、ぜひチェックしてみてください。

 

 

 

「人間の経験をしているスピリットたちにおすすめ 海外スピリチュアルドキュメンタリー5選」への4件のフィードバック

  1. すげぇ!1と2は本当にちゃんと見たい、見よう!楽しみ!1は、音楽どどーん!壮大で感動しそう!あるヨギの自叙伝は確かに良かったけど何回も読んだけど、こんな映画があったなんて!

  2. 最近Netflixでミッドナイトゴスペルというやつにハマっています。内容がゴリゴリなので理解できない部分も多く、いつかメタさんの解説と感想が聞きたいです。

  3. SAMSARA、
    めちゃくちゃ映像が美しくて,
    メッセージ性が高くて、感動して、DVD買って持っています(^_^
    紹介されているもの、全部観たいです。

  4. クマレはまじでいい映画です。最後は泣きました。青花さんもすごい好きだと思います。さっき青花さんにメールを送ったのですが、返ってきてしまいました。生きてるメールアカウントがあれば教えてください。

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