神秘体験とは
人知を超えた超越的な何かにダイレクトにつながるような経験を、神秘体験 mystical experienceと呼ぶことがあります。日常の文脈では説明できない非常にシュールな、それでいて人生を変えてしまうほど深い洞察を与えてくれる体験です。オカルト現象と違って、その瞬間、恐怖を感じることがなく、アウェイクニングのウェイクアップコールと違って、意味が分からず混乱することもありません。大きなものとのつながりを感じるような体験です。
神秘体験は、人類の歴史を通じて、多くの宗教や民間信仰の根幹を作るものでもありました。たとえば預言者モーセは、ある日「燃える柴」のなかから神に語り掛けられたことがきっかけで、出エジプトを行いました。また多くのシャーマンたちにとっては、神聖な存在を直接体験することが、彼らのイニシエーションです。
神秘体験の内容や状況は人によって様々なバリエーションがありますが、共通して言えるのは以下のような特徴です。
1.科学的に説明できない
神秘体験の多くは、いわゆる超常現象的であり、科学的アプローチで説明するのは不可能です。説明がついたとしても、十分納得できるものにはなりません。
2.言葉で表現できない
自分の神秘体験を説明しようとしても、言葉ではその体験の深さを表現しきれません。同様の経験がない第三者に理解してもらうのは、非常に困難だと感じます。
3.時間の経過を感じない
神秘体験は、通常、ほんの短い時間に起こります。その間は、まるで日常の時間を超えた時空にいるようでもあり、時が止まった永遠の瞬間のようにも感じます。
4.詳細を覚えている
神秘体験の際、時間の感覚は曖昧にも関わらず、見たものや聞いたものの詳細は、はっきりと思い出すことが出来ます。それだけ強く印象に残ると言えます。
5.非現実的である
神秘体験は、たとえ日常的なセッティングの中で起きたとしても、非常にシュールで、夢の中にいるような感覚です。
6.あらかじめ予定されていたように感じる
神秘体験は、ふって湧いたように起こります。そのタイミングがあまりに絶妙なため、あらかじめ予定されていたとすら感じます。
7.意味が通じる
周りの人に聞かせたら笑われるような話でも、自分にとっては非常に腑に落ちるところがあります。人生の意味が分かったり、何か大きなものとのつながりを感じたり、 まるで自分がそれを体験するために導かれてきたようにも思えます。
8.元気になる
神秘体験の後は、まるで疲れを忘れたように元気が出てきます。自分を超えた大きなものや、自分自身のコアの部分とつながると、肉体的にも精神的にも、そして人生そのものにもエネルギーが満ちるのです。
9.人生観が変わる
神秘体験の大きな特徴として、その経験から得た気付きがきっかけとなって、現実との向き合い方が変わったり、それによって人生そのものも予想しなかった方向へとシフトしていくことがあります。変化は物理的とは限らず、何年も経ってから思い出し、変化のきっかけになることもあります。
10.神聖でプライベートな瞬間
一般的に神秘体験が起きるのは、周りに誰もいないか、いたとしても気付いているのは自分だけです。その瞬間、まるで何か大きなものが、時空を超えて自分だけに語り掛けているように感じます。人生に対する深い感謝や愛を感じることもあります。もちろん後から誰かと経験や感想をシェアすることも出来ますが、究極的には自分だけの神聖な瞬間です。
神秘体験とは言っても、そのインパクトはグラデ―ションのようになっていて、非常に強調されることもあれば、でも本当は、日常の中にいつでも含まれているものだと思います。守られているとか、つながっている感覚も、広い意味では神秘体験ですよね。
神秘体験は、 社会学的に見ればカルト宗教のゲートウェイになることも多いです。それだけ強烈とも言えますし、人間とは何か大きなものとのつながりや、自分が生まれて来た意味を常に知りたいと願う存在なんでしょうね。
昨日、近所にケーキを買いに行ったら定休日で、がっくり帰ろうとしたら、たまたまマスターが通りかかってお店を開け、作り置きの分を売ってくれました。神かと思いました。もちろんケーキも神ウマでした。神秘体験じゃないですけどね。
ケーキ屋のくだりは、その実、人生のなんたるかを示す最たるものだと思います。
つまり、なかなかどうして悪くないぞ、と。
昨日、山口小夜子さんのDOMMUNEを観ていたら、雲が、上手に切り取られておかっぱの小夜子さんが妖しく笑みを浮かべている様でした。
神秘的でした。
今日も素敵な記事をメタさん有難うございます!
2015年の秋頃から定期的に幽体離脱をするようになりました。
ネットなどで調べてみましたが、私の体験と同じような例は見つからず、幽体離脱にもいろんなパターンがあるんだなと思っていた矢先、お笑いのあばれる君が自身の幽体離脱体験を語ったインタビューにぶち当たり、読んでみたところ私の離脱のそれとほぼ一緒で、’ こんなところに仲間が!’ と感動すら覚えました。
さらにあばれる君と私の出身地と誕生日が同じことも判明。
とんだ神秘体験です!
私の場合、会社の上司から執拗な嫌がらせを受けて、そのストレスがピークに達したその日の帰り道に、高速道路の入り口付近で、鉄塔のシルエットの上空に、欄然と輝く金星を目撃し、その鉄骨の足元の間に、まるでギロチンの様な、鋭い三日月を目撃すると言った、「神秘体験」をしました。まるで「人生の終焉」を世界から言い渡されたような体験でしたが、不思議と恐怖は感じませんでした。「神秘体験」も多種多様で、決してポジティブなものばかりとは限りません。まさに私の人生の「夜明けの晩」の出来事でした。