恐れを乗り越える
人間の感情は、突き詰めて考えれば愛と恐れの二種類だと言われることもあります。ということは恐れを克服してしまえば、愛しか残らない訳ですから、克服できたら便利です。
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恐れの本質
たとえばガンになることを恐れているとしましょう。同じような生活習慣を続けていて、ガンにならない人もいます。でも恐れを持っている人には、自分がガンになるという証拠・状況・理論しか見えていません。そうなると、どんなに健康だと言う証拠を見せても、納得しないでしょう。
つまり恐れとは、偽の証拠が、あたかも本物であるかのような生々しさと説得力を持って、アピールしているだけの現象です。
本体のないゴーストに過ぎません。
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恐れというモンスターを手懐ける
まず大事なのは、恐れと言う感情は、あなた自身ではないと理解することです。私たちの本質は無条件の愛だということに異論のある人はいないと勝手に思っていますが、と言うことは、愛じゃないものは、私たちではないのです。
じゃあ恐れとは何かと言うと、あなたの中に、まるであなた自身であるかのように、我が物顔で住み着いているモンスターです。(ゴーストよりモンスターの方がかわいいので、ここから「恐れ=モンスター」と考えます)そいつは部屋を間借りしておきながら、いつの間にか大家さんの家まで乗っ取ろうとする、面倒くさい奴です。
気付かないでせっせと餌をあげてしまうと、まるまる太って、ふんぞり返り、あなたをコントロールしようとします。
そいつに餌をあげてはいけません。
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モンスターに餌をあげないで!注意すべきポイント
動物園に行くと、「動物に餌をあげないでください」っていう注意書きがありますね。それと同じで、「恐れに餌をあげないでください」のリストです。
1.何かをしましょう。どんなことでもいいです。何もしないでいるのと、恐れに餌を与えます。
2.決断をしましょう。結果が分からないことは決断が出来ないと言う幻想を手放しましょう。優柔不断や迷いは、恐れに餌を与えます。
3.最悪のシナリオを想定し、自分がどう反応するか考えましょう。未知の状況は、恐れに餌を与えます。
4.最高のシナリオを想定し、自分がどう反応するか考えます。自分の価値が分からないと、恐れに餌を与えます。
5.そんなの不可能だと考える代わりに、どんなことも可能だと思いましょう。不可能は、恐れに餌を与えます。
6.出来ないと言う代わりに、出来るに決まってると言いましょう。否定は、恐れに餌を与えます。
7.自分に嘘をつくより、事実を見つめましょう。嘘は恐れに餌を与えます。
8.息を止めてしまうより、呼吸をしましょう。息が詰まると、恐れに餌を与えます。
9.間違いをしないと考えるより、自分の間違いを受け入れましょう。完璧主義は、恐れに餌を与えます。
10.明日から始めるより、今日、第一歩を踏み出しましょう。正しいタイミングを待っていると、恐れに餌を与えます。
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恐れなんて、所詮、自分の頭の中だけのもの
自分の恐れに直面する事態があったとして、でも恐れているのはあなただけで、他の人は全く恐れていません。恐れとは、自分の頭の中だけにある思考に過ぎないからです。
分かっちゃいるけど出来ないって、自分を責めないことも大事です。分かっているのと、分かってないのでは、実にラーメンとカレーくらいの差があります。まずは、恐れを乗り越えようと一歩踏み出した自分の成長を、認めてあげましょう。
子どもの時に食べられなかったピーマンが、大人になると美味しくなるように、成長に応じて恐れも変わります。見た目と色と匂いからして、まずい可能性が三拍子揃っているピーマンを、どうやって好きになったんでしょうね。人間は不思議です。