怒りに固執するのは、誰かに投げるために焼けた石炭を握りしめるようなものだ。火傷をするのは、あなた自身だ。 ―ブッダ
誰かを許したいと思っても、「どうやっても許せん!」と思うことが、誰にでもあると思うんですけど、テコでも動かない固い気持ちがある時は、ひょっとして自分の強い思い込みである場合が、結構あるんですね。ていうか、ほぼ100%そうだと思います。でもそれは、自分が強く思い込んでるだけで、絶対の真実じゃないはず。
絶対の真実とは、あなたは幸せになるために生まれて来たということ。守るべき規範とは、幸せになるために、自分で出来ることは何でもするということ。
あなたが誰かを許せなくて、辛い思いをしているなら、以下のような考え方をしていないかチェックしてみましょう。
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1.悪い方が先に謝るべきだ
自分から先に謝ると、不思議と事がスムースに進むようになるのは、これを読んでいるほとんどの人が経験済みですよね。
許せないことがあるという状態は、エネルギー的には、まさに大きな石を飲み込んでいるような状態です。その石があなたの毎日に与えるダメージは、計り知れません。そんなもの飲み込んだままにしているよりは、一刻も早くく取り出した方がいいですよね。
許しとは、究極的に自分の感情のヒーリングです。自分の思い込みを超えて自由になれる時、ヒーリングへの第一歩が始まります。
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2.許しとは、相手の考えや行いを肯定することだ
自分を傷つけた相手を懲らしめるために、相手を許さないでいる時がありますよね。でも怒りとは、相手を殺そうと、自分で毒を飲むようなもの。つまり怒りに固執すれば、それだけ自分が損をしてしまうのです。
許しとは、相手が自分にしたことを肯定するということではありません。自分の内面の怒りを手放す決意をすることです。これは本当に難しいですよね。でもその怒りを当事者に和らげてもらうことが不可能なら、別の方法を模索するしかないのだと思います。そこに固執すればするほど、自分の不幸は続いてしまうからです。
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3.許しとは、相手と和解することだ
相手から受けた心の傷や痛みを手放すことで、二人の関係が刷新できるようなこともあります。しかし相手が仲直りをしたがらないとか、遠くに離れてしまったとか、既に亡くなってしまった場合は、どうしたらよいのでしょうか。
許しのプロセスの中で、知っておいて欲しいのは、過去を完全に肯定するのは究極的には不可能だということです。全てを許して、完全に穏やかで、感謝で心がいっぱいになるなんて、そもそも出来ないのだから、少しぐらい心にイガイガが残ってても気にしなくて大丈夫。そのイガイガを取り除こうと苦しむより、イガイガがあると分かった上で、前に進んでいく方が、結果的に早く立ち直れるのです。
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4.許しとは、許した瞬間に全てが終わるプロセスである
とても辛い思いをしたときに、一回で全部を許しきれる人なんて、まずいないと思います。そんな魔法の呪文はないのです。相手を許そうと思うことは、許しのプロセスの始まりであり、そのプロセスは何度も行ったり来たりを経験する長い道のりになることもあります。
それでいいんです。その長い道のりの中で、何度もあなたは自分を振り返り、心の傷の手触りを確かめるでしょう。その度ごとに癒えない傷口を見つけるかも知れませんが、その長い道のりこそが癒しのプロセスなのです。時間をかけてでも、心の重りを軽くし、前に向かって進もうと決めた自分に祝福を。
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5.許すことは、過去を忘れることだ
許しとは、過去を忘れるステップではありません。過去を忘れるなんてことは、特に美徳でもないし、もちろん可能ではありません。許しとは、その記憶にまつわるネガティブな感情を手放すということ。
許せないことなんて、生きてると沢山ありますね。でもそのために、あなたがネガティブな思いをずっと抱えてしまうのだったら、それを手放す決意をした方が、ずっとあなたのためになるでしょう。そして、その決意を讃え、あなたの未来を信じてあげてください。
あなたはもう過去に縛られて、苦しい思いをする必要はないのです。ハートに絡みついた執着のコードを、何度でも意識で切り離しましょう。忘れなくてもいいんです。ただ自分を自由にしてあげてください。
5 Myths About Forgiveness That Keep You Imprisoned
どうしても許せないことがある場合、誰かがあなたにしたことや言ったことが許せないんだと思うんですけど、たぶんその先に、どうしてそこに腹が立つかという問題が埋まってます。
人生は、自分を癒す旅です。