人生に納得できないのは、何かがうまく行ってないと感じるからかも知れません。でもうまく行かないのは、あなたの思い込みのせいだったら、どうしましょう?
認知のゆがみとは
人生に似たような問題ばかり起きる場合、きちんと自覚してないだけで、実は毎回、似た状況で似た反応をあなたが取り続けている場合がほとんどです。
それは認知行動療法において、認知のゆがみと言われます。ひょっとして、こういう考え方をしてるから、いつも誰かとケンカになるんじゃないの?っていう例です。
性格と諦めず、嫌なことがあるなら行動パターンを変えればいいじゃん!ていうのが、認知行動療法の基本アプローチですから、まずはどんなゆがみがあるか、チェックしてみましょう。
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認知のゆがみのよくある例
認知行動療法では、いつもうまくいかないパターンには、その根底に自分の考えに対する固執があるからと考えます。ここではその固執の傾向と考え方の例を挙げていきます。
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初歩的なゆがみ 青いというか、中2的と言うか、割と初歩的な思い込みなので、人生経験深ーいタイプの人はまず考えないでしょう。若いうちは失敗経験が浅いため、それが人生を左右してしまうと考えますが、人生は成長のプロセスですから、失敗なんて誰でもしています。気楽に考えましょう。
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白か黒か: もし全てが自分の思い通りにいかないと、気に入らないパターン。 自分の期待以外の選択肢を残しておかないと、苦しくなります。
例:「これがうまくいかないんだったら、もういいや。」
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極端化: 一つの事例を大げさにとらえます。何事も結果が出るまでは分かりませんから、じっくり成り行きを見守ることが大切です。
例:「ここで失敗したのなら、どうせ全部うまくいかない」
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正しさに関するゆがみ 自分の思想スタイル的にはアリでも、コミュニケーションとしてはナシっていう、思い込みや決めつけです。その背景には、エゴによる承認欲求(わかって欲しいという気持ち)がある場合がほとんどです。関係を円滑に進ませるには、なにがなんでも勝とうと思わず、負けて勝つの精神は大切です。あなたの正しさは、究極的にはあなたがきちんと分かっていれば十分なのだと思います。悔しいときもあるけどね。
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~すべき: こうすべきという方針やルールは経験によって培われたもので個人差があります。
例:「みんなもっと自主的に動くべきなのに、どうしてやらないの?」
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間違ったことが嫌い: 自分が間違って取られることや、自分の意見と反する誰かの意見を聞くことが許せず、いつも自分が正しいと思うことを貫きます。
例:「あなたのそういうところ、間違ってるよ」
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平等意識: 権利や機会は平等であるべきですが、そんなこと言ってても始まらない場合もあります。
例:「私だけ変わってあなたは変わらないなんて、不公平だ」
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感情に関するゆがみ これらのゆがみは、自分の感情に残る傷が遠因となります。おそらく誰かに拒絶された経験が根っこの原因にあり、自分を否定されることを極端に恐れたり、自分を否定される前に相手を否定するという反応を伴います。
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感情の先読み: 相手の感情を先読みして不安を募らせます。
例:「連絡が来ないのは、きっと私のこと嫌いになったからだ」
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他人を責める: 問題を、相手のせいにします。確かに相手も悪いかもしれないのですが、他人を変える努力をするより、自分を変えた方が早く確実です。
例:「私にはそういうつもりはなかったのに、あなたが悪く取ったんだよ」
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偏見: 自分と似た人やグループには、よい期待をし、そうでないグループには悪い期待をする傾向があります。
例:「あの人たちとは合わない」
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認知のゆがみを見つけたら
認知行動療法では、ネガティブな状況を作り出す自分のパターンを見つけたら、それを新しいポジティブな反応に置き換えていくことがメインのアイデアになります。どうやって変えていくかは、こちらの記事を参考にしてください。
また古い傷をヒーリングしたい場合は、こちらの記事をどうぞ。