私のアウェイクニングの話 その15.コミュニティの暮らしと仲間


コミュニティの暮らし

私がお寺に住んだ理由の一つに、家族以外の共同体に可能性を感じていたことがあります。

実際、来てみたら、思ったより本当に社会保障の単位として機能しているので、びっくりしました。

私のいるコミュニティの創立は、ウッドストック・フェスティヴァルが開催された1969年で、最古参の人たちは、現在60後半~70代です。(実際、ウッドストックに行った人もいて、話を聞くと歴史ドキュメンタリーみたいで面白いです)

しかしその当時からずっと住み続けている人は稀で、途中で外に出て仕事に就き、人生がひと段落してから戻って来る人が多いです。

一方、お金も身寄りもなく、コミュニティで最期を迎える人もいます。これまでガンで亡くなった人がいますが、若いボランティアが面倒を見たそうです。

シニア世代は、マニ車を作ったりしています。

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仕事のいろいろ

まだ10代後半から20代前半の子もいて、大学の長期休暇を利用して短期のボランティアに来ます。アメリカの大学では、就業体験が重要な経験値とみなされるからです。

メンバーは、それぞれに仕事があって、私のようにお経関連グッズ製作に携わる人、農作業チーム、ウェブサイトや広告などコンピュータ関連のチーム、キッチンスタッフ、瞑想センター運営スタッフなど、いろいろあります。

私は最初、キッチンに応募したのですが、その時は空きがないと言われ、旗に回されました。ミシンなんて高校生以来、触ったこともなく、しかも家庭科の成績は1を取ったこともあるのに、まさかミシンで身を立てるとは思ってもみませんでした。人生は分からないものです。

なお、コミュニティの運営資金をまかなっているのは、なんと、寄付です。年1回、チャリティオークションを開き、カリフォルニアワインの農園から寄付してもらった超高級ワインなどを、シリコンバレーのお金持ちにオークションで売りさばきます。土地柄をうまく利用した資金調達システムなんですね。

集めたお金のほとんどは、メインの活動であるネパール・チベットでの仏教保存活動のために使われます。具体的にはお経の本を大量に作って、現地のお寺に寄付しています。

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コミュニティの仲間たち

多い時は20人くらいが共同生活をしますが、ほとんどの人は半年から1年半くらいしか、コミュニティに滞在しません。月200ドルって、冗談のような安月給ですから、それで一生やっていこうとは、普通、思わないです。それぞれ目的があって来て、それを果たすと、次の場所に旅立ちます。

以前は私も大部屋で暮らしていたので、ルームメイトがいました。ニュージャージーから来たヨガティーチャーのダイアン、セドナのスピリチュアルコミュニティにいたと言うヒーラーのキム。二人とも大好きでした。

私、日本では微妙にスピリチュアルからジャンルが外れているのを感じるのですが、たとえば瞑想好きとニルヴァーナ好きは、日本ではまず被らないんですよ。でも西海岸だとそれは全然普通で、むしろメインストリーム寄りじゃないかと思うくらいです。

そういう意味では、こっちに来てからの方が話の合う人はいますが、全然話の合わない人もいますから、結局はどこに住んでも、たいして変わりはないです。

また、旗を手伝ってくれる外部の人は何人かいて、その中には、89歳の尼さんがいます。この前、久しぶりに会いましたが、1年前とサイズ感が全く変わってなくて驚きました。日本に来たかったけど、さすがに今世はあきらめたと言っていました。来世まで視野に入れているところが、尼さんぽいですよね。

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一番の仲良し

私の一番の仲良しは、70歳のルーです。彼女は、ずっとファッション産業で働いてきた旗チームのベテランで、コミュニティに住んではいませんが、もう15年以上もパートタイムボランティアとして貢献しています。

私が戻って来たばかりの頃、新しい彼氏が出来た話をしてくれました。13歳も年が離れた彼は大型トラックの運転手で、音楽の好みは合わないけど、そこはたいして気にならず、なにしろセ〇クスがA+だと、嬉しそうに自慢していました。(A+は、最高位の成績を表します)

みなさんぎょっとするかも知れませんが、このようなシニア世代の恋愛は、私の周りでは普通で、他にいくらでも例があります。

しかしルーは、その2週間後には別れてしまいました。話を聞けばどっちもどっちで、でも、表面上何もなかったようにふるまっていても、彼女がどれだけ落胆しているかは、これまでの付き合いでよく知っています。

「そんなやつのために傷つく必要なんてないし、絶対自分の価値を否定しちゃだめだよ、ルー。何があっても、あなたが美しさを失うことなんてないんだから」

そう言ってはみたものの、きっと立ち直るまでには、時間がかかるよね。

そんなルーは、私をアメリカに留めるために、レズビアンとして結婚しようと言ってくれます。そういう人生大博打なところが、私と彼女が気の合う理由の一つです。



お寺コミュニティについて知れば知るほど、みなさんの中で謎が深まっていると思います。日本で考えるコミュニティの窮屈さや湿っぽさと違って、アメリカでは、なんせ60年代70年代からずっと続いているところもあるので、もはや普通に村みたいな感じなんだと思います。面白いですよね。


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sato

そちらの生活、めっちゃ面白いですね(笑)

日本人として日本でしか暮らしてない私には、とっても新鮮に映りますね♪
お話を聞いてると自身が固定観念の中で暮らしてる事も気付きますし(それが良い悪いでなく)
良い感じでタガの外れた人生を飄々と歩んでらっしゃるメタさんやルーさんのお人柄が、とても新鮮で魅力的に映ります(^ ^)
地球のどこかで、そんな生活を送ってるメタさんの環境を共有させて貰えるこのサイトが今一度 すごく貴重でありがたいなって思うお話でした♪

メロディ

無から大金を産みまた無に返す。出入り自由。看取りもボランティアで行い、手助け必要時には人手を呼びかけボランティアが集う、そんなシステムが出来ているのでしょうね…学ぶ事も多そうです。終生現役な女性も本来の在り方で…来世に期待ってのもありですね♡サバサバした自由感は日本の村コミュニティにはあり得ないかも。ルールで縛り付けるのは得意でも。自主で作り始めた若者のパーマカルチャー・コミュニティは目指すべきシステムだな。アズワン鈴鹿にはサイエンスというNVC(No Viorence Communication)メソッドのコミュニケーション レッスン+システムがあって何でも話し合いで決めてるらしいです。時間も出欠も自由な働き方でお金の不要なコミュニティを創っています。飛び込む勇気が欲しいな。でも今の生活は捨てられないし。同居人がいるので。

dtr

メタさまの記事を拝見して
四角い既製品みたいに
なってると気がつきました。
息して息して〜って感じです。

BAND ROID

すごくステキですね(๑˃̵ᴗ˂̵)╰(*´︶`*)╯♡
ぜひ行ってみたい♬
翌月には発売開始できる楽曲が売れれば〜!
みんなもっとハッピーでいられる場所で暮らせたらいいですね٩( ‘ω’ )و

satico

ルー、素敵すぎます!なぜか年の差元カレをプラス13歳イメージで読み進めてしまって、え?!83歳で絶倫のトラック運転手?旗以外に薬でも作っているのかーっ?って…あ、57ってことかと途中で気付きましたー笑。「レズビアンとして結婚」とか、発想が新宿二丁目の互助会っぽいというか、人類愛的な視野があるのがめちゃめちゃカッコいいです。

コミュニティーのお話すっごく面白いです。またレポートしてくださいませ!お引っ越し、スムーズに進みますように☆

prelude

ウッドストックと言えば、ジミヘン?

ギター燃やしたヤツ(ΦωΦ)?

hanahana

ルーさんの下り、最高です!
アメリカの、埃っぽい空気の映画のワンシーンのよう(笑)
ロマンチックです。

なんだか、メタさんの身の上のお話を読ませていただいていると、「何処かにいるもうひとりの自分」「もうひとりの自分の異なる人生」を覗いているかのような不思議な感覚を味わいます。
ワンネスだからってことかな?
なんて思いつつ。

私もメタさんとはまた異なる感じで博打な人生を歩んでいますが、博打じゃない人生の方が耐えられそうにありません。
予想外に溢れた人生に乾杯!
おもしろおかしい日々をお過ごしくださいませ。

wakame

自分、せまーいところにうじうじしてるなー
とすごく思いました。
狭くしてるのは自分、そもそも自由なんですね。
いつかコミュニティ参加したいです。
英語、全くですけど(^-^)v

レタス

メタさんのお話を伺うだけで、人生に新しい風が入ります。

いつもありがとうございます。

アルベロステッラ男爵

メタさんこんにちわ。
この話、オモロイですねー。「生きていく」って、こんな感じ(語弊あったらごめんなさい)でえーよね…。って思います。

時々思うことがあって、
夜にタバコを吸うとき、玄関の外で吸ってたんですね。そこから見える各家庭には灯りがついてて、隣の家からは、うちのと同じテレビの音がきこえるの。
「2~5人の単位で別々にかたまって同じことして、なんだかマヌケやなぁ~ひとかたまりになったてみんなでみたららえーのに…。」
って。
実際は無理なんだけど(-_-)

メタさん、レズ結婚しても続けてね(笑)
ここは居場所だからね(笑)

世界が行き着くところの風景、雰囲気のようです。
本当に素敵ですね^^

年齢も思想も、価値観も人種も学歴も仕事の経歴も関係なく。
仕事はあってもお金に縛られることも無く、形式や儀式的な慣習にとらわれたり、従う必要もない様な、ゆったりとした大きなコミュニティ。

話が合う人、会わない人、誰であっても「そのまんま」で生きられる生活って、とっても人間らしい、というか魂らしい感じがします。

誰もが魂の深層で求めている学び、成長を刺激しあえる環境で、そんな人々が沢山いらっしゃるようで、ある意味、「本当の豊かさ」に最も近いように感じます。

まずは自分からですね^^。
身近な関係、家族、職場、地域、国家となり、地球全体に繋がるのでしょうね。そう思うだけで、ワクワクしちゃいますね♪

魂らしい>
ありそうで聞いたことがない、まさにぴったりの、なんだかわくわくする表現ですね!
心にメモさせていただきました(^^)

ありがとうございます^^
人間らしさ⇒自分らしさ⇒魂らしさとなると、
より一層、枠組みが無くなって自由になっちゃう
気がしますね^^

citrus

すごく身軽な感覚で、自分の居場所を求めて行っている感じが、日本人にはない新鮮な感じでいいですね。日本の社会になじめない自分の生き方の参考にしたいです。

日本で、瞑想する人の音楽の好みのメインストリームってなんだろう?EnyaとかBachでしょうか?メタさんの以前の記事にあったヒーリングミュージックの動画、心地良かったです。私はBrian Enoという人のアンビエントが好きなので、じっくりそれだけ聞くというよりは、アンビエントとして聞くのが良いです。

お寺のコミュニティーの謎・・・なんとなく、本気で仏教の信者になるというよりは、体験することを目的に入ってくる人が多いのかな?というイメージですが、お正月とかに、巫女さんのアルバイトをする感覚に少し似ているでしょうかね(貧しい想像力ですが)。すごくオープンな感じでいいですね。

satico

ハロー☆citrusさん
Brian Eno良いですよね!Sigur Rosは聴いたことありますか?浮遊感がちょっと双方かぶるところがあって。オススメです♪

citrus

saticoさん、レスありがとうございます!Sigur Ros、PVを集めたサイトを見つけて聴いてみました。アンビエントの要素があるポップス?という感じでしょうか、透明な空気感と、ほわっとあたたかみのあるサウンドで良いですね。最近、音楽の情報源から離れ気味だったので、新しいサウンドに触れて楽しかったです。教えて下さってありがとうございます。

Brian Enoは、音楽の先駆者の一人ですよね。

mar

仲良しの人がいるって心強いですよね♪
若い時は、同い年とかせめて近い年の人がいいような気がしましたが、
働き始めたら友達って、年齢は関係なくなりますよね?
メーさんが楽しそうで、良かったです!

メタフィジック通信を読まれたり、コメントで交流されている皆様にもお寺のコミュニティの皆さまに通ずるような感覚を私は感じますが、

それはこの場でも、そんなメタ様を中心に集まっているからなんだなって思います。
(文章になっていなくてすみません。)

まったくもって同感です^^

mar

禿同です♪

marさま、papan0205さま、
言葉にしにくくてつぎはぎのコメントでしたのに、
共感をお一言ずつ下さって、とても嬉しいです゜.+°ありがとうございます!

資金調達システムのところを読んで、こういうのをwin-winというのかしら?と思いましたー。

ルーさんに、「男なんてシャボン玉」(©︎島田珠代師匠)を進呈したいです。

Yukaripple

瞑想好きでニルヴァーナを大音量で聞きながらバスでラダックへ行きました。寺の屋根の旗がきれいだった〜
やっぱり海外に住んでいます 笑

第3リアタイ

メタさんご自身の体験を交えて語られる、コミュニティの実態とそこでの暮らしの様子に、またひとつ私の中の新しい扉が開いたような、世界が広がるかんじがしました。貴重なお話ありがとうございます。

メタさんとルーさんのご関係、本当に素敵ですね。お二人が仲良く和気あいあいとお喋りしながらミシン作業をされている様子を思い浮かべながら、とても温かい気持ちになりました。今後このことをフッと思い出すたび、私もまた「生きていこう」と優しく背中を押される瞬間が、きっと幾度となくあるんじゃないかと、そんなふうに思いました。