アセンションの反面教師? ヒッピームーブメントはなぜ失敗したのか

自分の中では、ついに満を持してという感じなのですが、ヒッピームーブメントからアセンションへの学びをまとめます。


「現在の社会は、人類の兄弟愛に取って代わるだろう。その中で、人は宇宙意識を達成すべく努力する。私たちの生き方の目的とは、世界に革命を示すことであり、魂の自由を奪う古い世界の重荷を注意深く識別し、取り払うことによって、意識を上昇させることだ」 ’Hippie Dharma’より

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今日、たまたま入った本屋さんで、『ヒッピーダルマ』という、60~70年代のネパール/インドのヒッピー村潜入レポートを買いました。1974年初版、インド系アメリカ人ジャーナリストによる実録ドキュメンタリーです。これが実に衝撃的で、いろいろなことを考えさせられました。

どう衝撃的かというと、なにしろひどい話だったからです。魂の解放を求めてネパール/インドへ渡り、様々なスピリチュアルプラクティスに従事するものの、みんなズタボロのジャンキーになり、愛も自由も擦り切れて、結局実家に帰るか、病気で亡くなります。筆者であるジャーナリスト氏は、決して意地悪な人ではないんですが、そもそも反ヒッピーなので、そこを差し引いて考えても、気が重くなる話でした。

彼らはただの野放図な若者だったわけではなく、古い社会の価値観の中で苦しみ、傷を負い、精神の自由と心の癒しを求めていたという点では、私たちとは何ら変わりはない訳です。

冒頭の一節は、インドのゴアにあったヒッピー村のヒッピーが語った言葉です。「意識の上昇」だなんて、これって、未だによく聞くんだけど。私たちもズタボロになっちゃうのかな。

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ヒッピーとは

ヒッピーは、伝統・制度などの既成の価値観に縛られた人間生活を否定することを信条とし、また、文明以前の自然で野生生活への回帰を提唱する人々の総称。

1960年代後半に、おもにアメリカの若者の間で生まれたムーブメントで、のちに世界中に広まった。彼らの多くは、自然と愛と平和とセックスと自由を愛していると主張した。(Wikipediaより)

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ヒッピーと私

私はアメリカのカウンターカルチャー経由でスピリチュアルに入って来たので、ヒッピームーブメントについては、アセンションを考える時に、常に頭の片隅にありました。

彼らの語るラブとピースは全然間違ったことじゃない、というか、むしろその通りなのに、何故、ムーブメントは続かなかったのか。それは長年の疑問でした。

私がいたサンフランシスコベイエリアはヒッピーの町で、いまでも現役を自認する人が沢山います。彼らに尋ねると、一様に答えるのが、「ヒッピームーブメントは全然終わってない」ということでした。ヒッピーたちの精神は、形を変えて現代に生き続けていると。コンピューターやインターネット、エコロジーやオーガニックフード、シェアエコノミーは、彼ら発祥ですからね。

その一方、瞑想やヨガ、マントラなど、いわゆるスピリチュアルなプラクティスに長年従事し、スピリチュアルであることを自分の誇りとしながら、いまだにすごくジャッジメンタルだったり、不安定だったり、ネガティブな感情を多く抱えている人たちもいました。意味あったのかなと思いました。

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ヒッピームーブメントとアセンション

古い社会の基準が崩壊し、新しい世界を迎えるというのは、長い間、言われ続けていることです。ヒッピーたちは、新しい世界の愛と自由と平和を標榜し、それを行動で示した偉大な先駆者だと思います。と同時に、歴史から考えれば、私たちは本当にそのように生きられるのかを試した、壮大な実験だったと言えるでしょう。

その背景から、意識の革新を表す「水瓶座の時代」という言葉が広まり、彼らの思想が現代のアセンションというコンセプトに引き継がれていることは間違いありません。アセンションを他人ごとで終わらせないために、今こそ過去を振り返り、そこから学びを得ましょう。

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海外の反応に見る、ヒッピームーブメントが失敗した理由

海外掲示板を見ると、ヒッピームーブメントは失敗した派と、失敗してない派に分かれるようでした。

失敗したと考える人の意見:

―― 彼らが失敗したのは、持続可能な目的がなかったからさ。そのゴールも価値観も、人間の本質とは矛盾している。

―― ピースとラブじゃ家賃は払えないから。

―― みんな大人になって、働きに行くようになって、そこで現実を見たんだ。現実は直面せざるを得ないもので、隠そうとしても無駄。

―― お風呂に入ってないから臭いし、マリファナを吸い過ぎたんだよ。

―― サンフランシスコに集まってみたものの、結局、お腹が減るわ、臭いわで、最後は盗みをしたリ、暴力をふるったりしてたんだよ。

Why did the Hippie movement die? Why did it fail? in Yahoo! Answers

Did the “hippie movement fail?” If so, why? in Explain Like I’m Five/Reddit

ヒッピーたちはマリファナやドラッグを神に近づくためのツールと考えていたので、彼らの共同生活の多くは、当然のようにそれらが蔓延していたそうです。ジャンキーになって、薬が切れると、盗みや売春を行ったという殺伐とした話は、『ヒッピーダルマ』にも何度も描かれていました。

現代の私たちから見ると、彼らが失敗した原因はドラッグによるところが大きかったのではないかと思います。

また「自然と愛と平和とセックスと自由」というテーマから、セックスを外せばよかったのではないかとも思いますね。

けれどもドラッグとセックスがからまなければ、愛と平和と自由は達成できたかというと、そう簡単な問題でもないような気がします。

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海外の反応に見る、ヒッピームーブメントが成功した理由

さて実は、海外掲示板では、ヒッピームーブメントは成功したと考える人の意見が大半でした。いくつか拾ってみましょう。

成功したと考える人の意見:

―― ヒッピーは死んでいない。今でも僕らのハートに生きている。ヒッピー全員がドラッグばかりやってたわけじゃない。シャワーだって毎日浴びてたよ。僕らの中には、CEOや医者や弁護士になった奴も多いし、自分で仕事を持った奴もいる。人生は続くし、選択しなければならない時も来るのさ。

―― 彼らの思想の最良の部分は、哲学の中にある。それは理想的かつ実践的なものだよ。

 ―― ピースフルな共存とは、私たちみんなが向かうべき理想だから、その精神は決してなくなって欲しくないな。

―― オレゴンに行けば、まだヒッピーがいっぱいいるよ。

―― ヒッピーカルチャーの貢献として知られているのは、ベトナム戦争を終わらせたこと。それが多くの反戦運動につながった。環境運動にも影響を与えてるし、ゲイの人たちの権利や、女性解放、市民権運動など、ヒッピーたちの精神から広がったことは沢山ある。それは今に続いてる。

―― どんなムーブメントもやがては去るか、もしくは他の形に進化するんだ。

Why did the Hippie movement die? Why did it fail? in Yahoo! Answers

Did the “hippie movement fail?” If so, why? in Explain Like I’m Five/Reddit

こうした意見は、私がサンフランシスコでヒッピーの人から聞いた話と、同じ内容・同じ熱量であるように思います。そして、愛と平和と自由とは、私たちの心に常に掲げるものであって、そこにゴールや終わりはないのかも知れません。

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まとめ

ヒッピームーブメントは、全体では様々な革命を成し遂げてきました。個人レベルで考えても、それはその人の生き方を全うしただけですから、本質的には、誰も失敗してないんだと思います。

けれども歴史から学ぶという点で、ここはあえて、ヒッピーとして成功した人と失敗した人に分けて、その特徴を考えます。

失敗した人の特徴:
  • なまけ過ぎた
  • スピリチュアルであることと現実逃避を混同した
  • 高い目的と低い欲望の区別をつけることが出来なかった
  • 理想と実践がかみ合わなかった
  • 自分の健康的・感情的な問題の解決をおろそかにした
  • 今に生きることと、自堕落なその日暮らしを混同した
成功した人の特徴:
  • 自分の思想とクリエイティビティを、人々の役に立つ形で表現し、それを経済活動と結び付けた
  • 現実に向き合い、よりオープンなマインドで関わるために、スピリチュアルの教えを実践した
  • 高い目的と低い欲望の区別をつけることが出来た
  • 理想を自分の生活にグラウンディングさせることで、実践した
  • 肉体的にも感情的にもヘルシーであることを目指した
  • 自分の未来を作る選択をした

こうして見ると、結構やれそうな気がしますね。

愛と自由には責任が伴うとか、社会の規範に従って生きるべきだとか、それはありきたりの論点に感じます。

けれども、今、私たちに出来ることを、それぞれの方法で推し進めていくために、もう一度原点を振り返ることは、よい勉強になります。

そしてうまく行かなかったことより、うまく行くことにフォーカスしたいものです。

Hippie Dharma Paperback – 1974, by Captain F.D. Colaabavala 


ちなみにダルマとは、あの達磨さんではなく、仏教でいう全ての理です。アマゾンで買うと79ドルもしますが、ネパールで見つけたのは2ドルくらいでした。激安の殿堂か。