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こんなにたくさん!コンプレックスの世界

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人間にはいろんなコンプレックスがあるようです。


コンプレックスとは

コンプレックスとは、もともとは複合体という意味があります。スクリーンがいっぱいある映画館をシネマコンプレックス(シネコン)と言うのと同じです。

ユングの定義によると、ある事柄と、本来無関係な感情が、ヘルシーじゃない形で結合され、それが無意識の中で抑圧された状態を表します。複数の感情がからまり、抑圧されたモヤモヤです。

一般的には

1.特定の何かに対する妄執的な愛情

2.自分は不十分であるという劣等感

のどちらかの場合で使われます。抑圧された感情は、時に強く表面化することもあり、場合によっては精神生活や社会生活に影響を及ぼします。

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Wikipediaで見るコンプレックス一覧

アブラハムコンプレックス

父親の息子に対する憎悪や対抗的心理。

旧約聖書には神の声を聞いた父アブラハムが息子イサクを殺そうとする場面で、アブラハムが神の声と認識したのは、実際には彼自身の深層にイサクに対する殺意があったからではないかというサルトルの分析に由来する。

 

エレクトラコンプレックス

女児が父親に対して抱く近親相姦的欲望であり、母親に対する対抗意識を伴う。

ギリシア悲劇『エレクトラ』では、ヒロインのエレクトラが父王アガメムノーンを殺した母に復讐するために、弟を誘惑したことに由来する。

 

エディプスコンプレックス

男児が母親に対して抱く近親相姦的欲望であり、父親に対する退行意識を伴う。

ギリシア悲劇『オイディプス(エディプス王)』で、主人公のオイディプス(エディプス)は、知らなかったとはいえ、父王を殺し自分の母親と結婚(親子婚)したという物語に由来する。

 

イオカステーコンプレックス

母親の息子に対する近親相姦的、性的欲求。

ギリシア悲劇『オイディプス(エディプス王)』で、実の息子エディプスと結婚した母イオカステーに因んで命名されている。

 

アグリッピーナコンプレックス

母親からの一方的な愛情に起因し、男児が母親が近づくことに対して非常な嫌悪感を持つこと。

ローマ皇帝ネロは、母親の小アグリッピナに犯された記憶がもとで、自暴自棄になって悪政に走ったと言われる。

 

阿闍世コンプレックス

未生怨すなわち出生以前に母親に抱く怨み。

阿闍世(あじゃせ)とは、古代インド王アジャータシャトルのことで、彼の物語に基づいて命名された。しかし阿闍世コンプレックスという言葉が作られた際に、物語内容に対する誤解があったため、定義も曖昧なまま使われている。

 

白雪姫コンプレックス

子どもの時に虐待された母親が、今度は自分の娘に対して虐待をしてしまう被虐待児症候群。

白雪姫が母から虐待を受けていたことに由来する。

 

カインコンプレックス

兄弟間の心の葛藤、兄弟・姉妹間で抱く競争心や嫉妬心。

旧約聖書創世記』に登場する農夫の兄カインは、羊飼いの弟アベルと共に神にささげものをしたが、神がアベルにだけ目を留めたため、怒って彼を殺害してしまったことに由来する。


シンデレラコンプレックス

男性に高い理想を追い求め続ける、女性の潜在的な依存願望。

童話『シンデレラ』のように、外からくる何かが自分の人生を変えてくれるのを待ち続けている状態。

 

ユディットコンプレックス

男性に身を任せながら、憎しみが重なった女性の二重心理。

旧約聖書第二聖典ユディト記に登場する未亡人ユディトが、自分の町に侵略してきた敵の大将を誘惑して、その首を斬り、町を救ったという話に由来する。

 

カメリアコンプレックス

不幸な女性を見ると救ってしまいたくなる男性の心理。

アレクサンドル・デュマ著『椿姫(レディ・オブ・カメリア)』で、高級娼婦として働くヒロインに恋をする青年に由来する。

 

ドンファンコンプレックス

複数の女性と性行為を望む男性心理。

17世紀スペインの伝説のプレイボーイ、ドン・フアン・テノーリオに由来する。

 

ロリータコンプレックス

幼女少女に対する愛情や性的嗜好、執着。それを抱く人。

中年の男性が年の離れた少女を愛するウラジーミル・ナボコフ小説ロリータ (Lolita)』に由来する。元来は和製英語であるが、逆輸入的に英語になっている。

 

正太郎コンプレックス

少年に対する愛情や性的嗜好、執着。それを抱く人。

ロリータコンプレックスの対概念として使われるようになった言葉で、『鉄人28号』の主人公・金田正太郎に由来する。

 

ピグマリオンコンプレックス

人形に対する強い愛情。女性を人形のように扱う性癖。

ギリシャ神話で、キュプロスの王ピュグマリオンが自作の象牙製人形を溺愛し、ついには女神から人形の命をもらったことに由来する。

 

ダイアナコンプレックス

女でありながら男には負けず、男らしくなりたいという心理。

月の女神ダイアナは、太陽神アポロンの双子の姉であり、狩猟の神として逞しく生涯処女を貫いたことに由来する。

 

アドニスコンプレックス

実際にはたくましいにも関わらず、自分の体を貧弱だと恐れる心理。主に男性に現れる。筋醜形恐怖症。身体醜形障害

美と愛の女神アプロディーテーに愛された美少年アドニスに由来する。

 

ナポレオンコンプレックス

身長の低い男性が、自分の劣等感を隠すために攻撃的にふるまう様子。

ナポレオンの身長が低かったことに由来する。

メサイアコンプレックス

個人が救済者になることを運命づけられているという信念を抱く心の状態。

メサイアとは救世主を指す。

 

エホバコンプレックス

自分を特別視し、自分以外の意見を認めないこと。

ユダヤ教聖書の神エホバは、自分を唯一神として信じることを人々に強要したことに由来する。

 

スーパーマンコンプレックス

自分以外には十分な能力がないと考え、自分が全ての責任を負い、他人を助けようとする心理。

DCコミックスの「スーパーマン」に由来。

 

ヨナコンプレックス

自分の成功や偉大さ、能力に対する恐れ。インポスター症候群。

旧約聖書『ヨナ記』の主人公であるヨナは、敵軍の首都に行って神の存在を伝えるようお告げを受けるが、これを拒否。逃げようとして嵐に巻き込まれ、魚に食べられてお腹の中で3日3晩過ごした。

 

フーリエコンプレックス

極端な平等主義で、社会の構成員全員の平等を願う心理。一見健康的なようで、豊かさに対する妬みが根底にある。

フランスの哲学者で空想社会主義提唱者の一人、フーリエの名に由来する。

 

イカロスコンプレックス

スピリチュアルな願望の達成のため、自分の限界を超えてしまう心理。承認欲求やナルシシズムが根底にある。

蝋で固めた翼によって自由自在に飛翔する能力を得るが、太陽に接近し過ぎたことで翼が溶け、墜落死したギリシア神話のイカロスに由来する。

 

メデューサコンプレックス

恐れにより感情が麻痺し、石化したように固まってしまう現象。

元々美少女であったメドゥーサは、海神ポセイドーンと恋に落ちたため、怒ったアテナに醜い怪物にされてしまう。彼女を見ると恐怖のあまり石化してしまうことに由来する。

 

ポリュクラテスコンプレックス

罰せられたい欲望のこと。

ギリシャのサモス島総督ポリュクラテスは、仲間の一人の恨みを買ったことを知りながら、彼の招待に応じる。偶然にも不吉な夢を見た娘はポリュクラテスを引き留めたが、彼はこれに応じず、まんまと暗殺されてしまったことに由来する。

 

劣等感

自分が他人に劣っていると感じること。多くの神経症はこの劣等感を過剰に埋め合わせようとすることにその原因があると言われる。

 

優越感

自分が他者より優れていると感じること。劣等感に対する自己防衛として生まれることもある。


コンプレックスという用語は、フロイドやユングの頃、19世紀後半から20世紀前半の言葉ですから、半分くらいは古典的過ぎる気がします。一般的に私たちが考える定義とも、だいぶ違います。

これだけ勉強すれば、もうコンプレックスのことは忘れていいと思います。