臨死体験とエゴの死

私が臨死体験で感じたことについて書こうと思います。


まだ二十歳そこそこの頃、救急車で運ばれたことがありました。過労と貧血、ストレス、そんな感じでするーっと倒れてしまったのです。実際、臨死というほど、たいした症状ではなかったんですけどね。でも完全に気を失っていました。

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気が付くと、私は暗闇の中にいました。「あれっ?なんだっけ?」というのが、最初に浮かんだことでした。光も何も見えず、ただ意識だけが、暗闇の中に存在していました。他のことは全く忘れてしまっていました。私が私だったこと。私が人間であること。ただ思考だけがあって、その感覚は、とても安全で、懐かしいものでした。まるで、ずっと前から、同じことを続けていたような。そう感じる自分の思考の生み出すバイブレーションを、とてもよく知っているように感じました。これって何だっけ?

その懐かしさをたどるうちに、ふと自分が人間だったことを思い出し、私だったことを思い出し、そして病院のベッドの上、肉体の中で目が覚めたのです。
 

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今、この瞬間に生きるということを、よく言います。それは、ひょっとして私が経験した感覚に近いのではないかと、最近思います。思考から主語が消え、ただ、そこにある意識として存在する。それだけの感覚です。

私たちは、自分のエゴから自由になるために、それはいろんな苦労をしますが、案外逆効果なことも多く、余計に自分について考えるハメになります。でも、本当はもっと簡単なことなのかも知れないと思います。主語のない思考。呼吸。鼓動。バイブレーション。

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臨死体験をした人は、だいたいみんなこの道に入って来るみたいですよね。