デジャヴの意味 2.仏教徒の解釈

輪廻が教義の中にも入っている仏教では、デジャヴに対して肯定的なのかと思いきや、意外とそうでもないようです。


そもそも欧米で仏教が人気になっている理由のひとつに、教義が哲学的・科学的であるとされることが挙げられるでしょう。日本人には皮膚感覚レベルでお馴染みの「一切は無」という考え方がありますが、苦しみは心の生み出す幻影で、実体を持たないという考えは欧米人にはかなり新鮮に聞こえるそうです。このようにマインドを分析し、平静に保つようコントロールすることの有用性が科学でも証明されるようになって、仏教は欧米で爆発的に人気が広まりまったのでした。

しかしウェブ上を探してみると、カルマの存在や、それに基づく輪廻について書かれた文章は多く見つかりますが、デジャヴについて言及されているものはなかなか見つかりません。単純に教義の中に出てこないものは、文章にも表れにくいのかも知れません。

そのかわり、仏教徒掲示板ではデジャヴについて意見を交わされているのをよく目撃します。まずそこからご紹介しましょう。
 

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仏教の視点からデジャヴはどう解釈されるの?

– 通常の意識が歪んでいて、それを夢と考えてしまう場合もあるという、いい例だと思う。仏教では自我の感覚は幻覚に似ているとされるんだ。

 

– デジャヴはシステム故障に過ぎないんだよ。自分が誰で、どこに行ったことがあって、なんていう感覚を制御するシステムの。

 

– デジャヴはそれ自体、仏教とは関係ないし、仏教と関連付けて考える必要もない。普通の現象だし、みんな慣れてると思うよ。

 

– 仏教側のオフィシャルな見解が出されるとすれば、「出来るだけマインドフルであることに努めなさい。デジャヴが始まった瞬間、それにフォーカスしなさい。でも決して執着しないこと。何がその感覚を起こしているか。始点にフォーカスし、終点にフォーカスしなさい。デジャヴの間、自分がどう感じていたか。どんな状態でいたかを観察しなさい。」

Buddhism Forum : Reddit

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欧米では仏教はキリスト教と違って科学的とされるので、ここでも「デジャヴ=記憶装置エラー」を唱える人はいます。一般的な考えなんでしょうね。

さて仏教では基本、「一切は無」なので、空間も時間も、実体はないとされています。そこからデジャヴの起きる可能性について述べている短い記述を紹介しましょう。めちゃかっこいいです。

(ちなみに仏教的時間の解釈に関して詳しく説明しようと思うと、もはや私の手には負えないので、「正法眼蔵 時間論」でググってください。)

デジャヴを何度も体験するうちに、それはかつて考えたような精神的逸脱ではないかも知れないと自覚するようになった。現実の本質を垣間見ているだけなのではないだろうか。時間は有限ではなく、それは幻想だ。本質的に時間は存在せず、集合意識の作り上げたものにすぎない。現実の真の姿は、複合的次元に存在する。もともとの状態を言えば、そこには時間はない。すべての事柄は、同時に存在する。過去も現在も未来も。現実を低い視点から見れば、時間は存在し、すべては固定しているように思える。デジャヴはこうしたマトリックスに開けられた風穴だ。そこから見ると、時間は垂直線上に流れていない。

Deja Vu – a glimpse of the reality of time? : Nature of Mind

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ダライ・ラマ14世は、中国の禅マスターとの対談で、予知能力や遠隔透視について、誇示することや利用しようとすることを批判しています。ただしそれらが存在する可能性は否定せず、瞑想で感覚が鋭敏になると、記憶力や直感も鋭くなることに言及しています。

では最後に、瞑想とデジャヴの関連を説明した記事をご紹介しましょう。

デジャヴは瞑想をする人に起こりやすいという傾向があるようだ。瞑想を定期的に行っていると答えた人の中には、瞑想を始める以前に比べてデジャヴが起きやすくなったという意見が見られる。デジャヴはメンタルの働きから生じるものであり、瞑想は脳の働きを活性化させるので、デジャヴが起きる可能性も増大するのかもしれない。とは言え実際のところ、その関係について、はっきりとしたことは分からない。けれども、もしデジャヴと悟りが瞑想の結果もたらされるのだとしたら、これはなかなか楽しみである。

What Is Deja Vu? : Operation Meditation


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